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テーマ:霊感がありますか?(1)
カテゴリ:コドモの話、親の話
今思えば、あれは一体何だったのだろうか。
長男は今でこそ、まったく普通の子だが、 小さい頃はいろいろなエピソードがあった。 まず「おともだち」がたくさんいたのである。 最初のうちは、 「はは、かわいいねえ。空想のお友達がたくさんいるんだね。」 なんて周りの人も笑っていたが、 そのうちあまり笑ってもいられなくなってきた。 よくうちに遊びにきていたのが、 リックとマーブルという男の子である。 長男曰く、「時々上から降りて来る」そうだ。 もちろん私には見えなかった。 お友達のピーター(仮名・本物)と公園に行った時の事。 二人でふざけっこして芝生の上を駆け回っていた。 ピーターが少し離れたところに走って行くと、息子はその背中に向かって 「Peter, Cathy, Where are you going?!」と叫んだのである。 思わずピーターのお母さんと顔を見合わせてしまった。 「キャシーって誰なのよ!!!」 これらの名前にまったく心当たりはないが、でもまあこれだけならいい。 怖かったのは。 電話が鳴ると、「あっ、XXちゃんだ」 「あっはっは、わかるわけないでしょ。」 受話器をとるとその子のお母さんである。 相手はいろいろだったが、そんな事は1度や2度ではなかった。 ピンポン、とドアベルがなる。 部屋の中にいた息子は、「あっ◯◯ちゃんだ。」 「まさかー、約束してないよ。」 ドアをあけると◯◯のお母さんだけが、お裾分けを持って立っていた。 「ごめんねー、電話もしないで。◯◯今日いないし、これだけ持ってきた」 こういう事も何回かあった。 「ママー、誰か来たよ。」と呼びにきた息子。 「誰かノックしたの? ピンポンて鳴らなかったよ。」とドアに向かう私。 「ううん、そこに優しい男の人がいるよ。ほら。」 もちろん。そこには誰もいないんである。 思わず足がすくんでしまった。 横になって寝かしつけていた時の事。 「ママ、誰かいる。」 目がパッチリ開いて、私の肩越しに「何か」を見ている。 「えッッッ? だ、誰?(泣き声)」 「しっ。ママ。いいよ、僕が話すから。」 やめてよう、こんな暗がりで。(怖) 思えば2才くらいの頃から、こんなことはよくあった。 夕飯のテーブルで、ハイチェアに座らせて食べていると、 よく目が宙を追っていた。 ダイニングルームの入り口から、目で何かを追い、 「あー、いたー。(ニッコリ)」 そして、また入り口の方に視線が戻る。 「あー、いっちゃったねー。」 行っちゃったのは、一体なに? 住んでいた家に何か憑いているのか、とも思ったが、 日本の実家や妹の家でも変わらなかった。 妹の家では、皆が夕飯を食べているテーブルから、一人ぬけだし、 誰もいないリビングをのぞきこんで、「あ、誰かいるよ」とひとこと。 同居のお舅さんを始め、皆を恐怖のどん底におとしいれた。 妹は霊感Mと名付け、なんとかその力にあやかろうとしていた。 日本に連れ帰った時は、宝くじの数字も決めさせた。 あたらなかった。 奴の霊感なんて所詮はそんなもんである。 これは2歳くらいから始まり、 5歳になる頃まで続いたが、その後ピタリとそういうことは言わなくなった。 子供というのは、きっと皆そういうものなんだろう、とも思ったが、 人の話を聞く限りはそうでもないようである。 確かに次男に関してはそんな気配はみじんもない。 不思議な事である。 でももしかしたら、不思議でもなんでもないのかもしれない。 もう何も見ていないらしい長男を見て、 ほっとするような、つまらないような。 惜しいよな、夏の人気者になれたのに。 本日の献立: ミニハンバーグの酢豚風あんかけ、ごはん、ポテトサラダ、 ブロッコリー、いちご お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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