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シングル母のアメリカ暮らし

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さく408

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2004.07.21
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テーマ:ゴハンな話(450)
カテゴリ:食べてばっかり
本当に福があるかどうか知らないが、昔の人はそう言っていた。
言葉の背景は知らないけど、私の想像では、
最初に箸をつけるなんてとても許されない一家の嫁が
旦那や子供のお残しを食べながら、自嘲気味に言ったのが始まりではないかと。

うーん、ふと思いついただけ。
なにしろ毎日子供の残り物食べてるんだからね。

ここに私の尊敬する「Mr. Disposer」というお方がいる。
ディスポーザー、というのは、アメリカのキッチンには必ずついている、
生ゴミを一気にガーっと砕いて流す便利な備え付けグッズである。
便利だが怖い。
強迫神経症の私はシンクで稼働中のディスポーザーを前に
「ここに今指を突っ込んだら」という想像をして、
身をくねらせるのだ。


つい脱線してしまった。


「Mr. Disposer」の話をしているんだった。
彼は私の(元)義理兄嫁の父親で(ややこしい?)、
個人的には今でもけっこう親しくさせてもらっている。
息子の従兄弟たちのグランパであり、
うちでは「アンクルJ」と呼んでいる。

アンクルJには三人の娘がいる。
彼らは質素に暮らしているので、滅多に外食はしないが
たまに行っても彼は何も注文しなかったそうだ。
娘たちが必ず残すからだ。
『Daddy, I'm full』といいつつ、娘たちは次々に
食べ残しを父親に押し付ける。
彼はそれをきれいに片付けていくので
「Mr. Disposer」というわけだ。

彼は今でもディスポーザーとして現役だ。
娘たちが巣立った今、孫が同じ役目を取って代わっている。
孫の残り物は、主にパンの耳である。
彼の妻はおいしい手作りパンをいつも焼くので、
ディナーの時はそれが必ずでてくる。
孫たちの大好物だ。
でもみんな耳を残し、グランパの皿に積み上げていく。
山のような耳を前に、
「ここが一番うまいんだがな」と人の好い笑顔で
嬉しそうに食べている。

彼は果物が大好きだ。
主食と言ってもいい。
カリフォルニアにはたいていの家に果物の木が植わっていて、
彼の家にもたくさんのフルーツの木がある。
たまに、果物がなりっぱなしの木を見つけると、
ドアベルをならして、「いらないんなら、少しもらってもよいかな?」
ともらってくるのだそうだ。

アメリカのレストランでは、お持ち帰りの習慣がある。
頼んだものの量が多く、食べきれなかった料理を
容器にいれてもらって帰るのだ。
最近はあまり耳にしないが、このことを「ドギーバッグ」というのだそうだ。
「あまったものを犬にやりたいから」という言い訳が発端なのだろう。
とてもいい習慣だと思う。
食べ物を粗末にするのはよくない。

たった一口の残り物でも、素敵なおかずに変身する事もある。
あまったフレンチフライで作る、ポテトオムレツ。
残ったパスタでできるフリッタータ。
一度はトマト味のシーフードシチューがとても食べきれなかったので持ち帰り、ごはんを混ぜてリゾットを作ったら、死ぬほどおいしかった。

なので私も残ってしまった時は、
迷わずお店の人に容器をもらう。
でもこういう行為を格好わるいと思う人達もたくさんいるのだ。

知り合いの中には、家で食事した時にでた残り物でも
躊躇せず捨てる人達がいる。
皿からゴミ箱に捨てられる時の「ドサッ」という重たい音を聞くと
ちょっとツライ気持になる。
結局食べないかもしれなくても、私は必ず小さい容器に移し替え、
冷蔵庫にしまっておく。最終的には捨てる事もある。
でも人のうちでそれ捨てないで、なんていえないし。

アンクルJならどういうだろうか。
あのとびきり人のいい、ハンサムな笑顔で
「食べないんなら、私がもらって帰るよ」
とでもいうだろうか。

一度レストランに家族みんなで行った時、
彼は残ったものをきれいに容器に詰めていた。
誰かが残したデザートもそのソースまできれいにすくいとって
真剣な顔で容器に移し替えていた。
私は彼のそんなところがとても好きだ。

息子たちにも、自分がとった皿の上のものはできるだけ
残さないように言っている。もちろん食欲やお腹の加減で無理な事もあるが、
個人的にはテーブルマナーより大切だと思っている。
食べ放題の店で、取りたいだけとり、
ごそっと皿に残して帰って行く人達を見ると無性に腹が立つ。
こういう店では持ち帰れないから、だからこそ食べられる分だけ取る、というのが基本ではないだろうか。
そりゃ私だって、飲み込めないような「ユニークな味のもの」があたったら、ちょっとは残しちゃうかもしれないけど。


残り物には福がある。
でも本当は、残り物に福があるんじゃなくて、
食べきるという行為自体に福があるんじゃないのかな。
歳をとってますますいい顔になってきたアンクルJをみていると、
何だか本当にそう思う。



本日の献立…
納豆ごはん、トンカツ&キャベツ千切り、野菜サラダ
昨日の残りのマカロニサラダ、キャンタロープメロン





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Last updated  2004.07.21 14:25:21
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