シングル母のアメリカ暮らし

私が初めて、お泊まりというものをしたのはいつだったろう。
幼稚園の時にお泊まり会をしたはずだが、まったくおぼえていない。


最初の記憶は小学校３年生のとき、仲良しだったゆみちゃんの田舎に行った。
夕飯にゆでたトウモロコシをたくさん食べ、今は珍しい蚊帳の中で寝た。
でも覚えているのは、夕方になり、山に囲まれたその景色をみているうち、
そしてヒグラシの「カナカナカナ・・・」という鳴き声を聞いているうち、
だんだん心細くなって、べそをかいたことだ。
それ以外は、林間学校や合宿、修学旅行でもない限り、高校生になるまで友人宅に泊まった記憶はあまりない。


日本の子供たちがどうしているのかは知らないが、
こちらの子供たちは「スリープオーバー」といって、
お友達のうちに泊まりにいくのを良くやるようだ。
周りの子供たちはキンダーガーテンの頃からよくやっている。
実はうちの息子たちはまだしたことがない。
次男はまだキンダーにも入っていないのでともかく、
８歳の長男はまだ機会に恵まれなかった。
一度だけ、私も一緒に友人宅へ泊まった事があるがそれだけだ。
金曜日の夜にお泊まりをする子が多いので、金曜夜は父親宅で過ごす彼に取って、
そういう機会があまりないのも無理はない。


今夜は、長男の仲良しのクラスメイトが泊まりにきている。
息子たちは、はじめて友だちがひとりでうちにお泊まりをするというので大興奮だ。
次男もその子が大好きなので、リビングルームにマットレスを敷いて、
３人で川の字になって寝ることにした。


パジャマに着替えて、８時半頃寝袋に潜り込み、
３人で何やらひそひそクスクスやっていたが、
いつの間にか自分たちで電気も消して眠ってしまったようだ。


私としては５、６歳の子供が、お友達のうちに泊まりにいけること自体が
不思議なのだが、あまり泣いて夜中に親を呼んだという話は聞かない。
今夜泊まりにきている子はもう８歳だし、
一時は私が週に２、３回預かっていた子なので私にも慣れているし、
まあ大丈夫だろうと思う。


でも長男はどうかな。
未だに父親とどこかへ出かけると、夜になってべそをかくらしい。
元夫に連れられて祖父母宅へ行った時も
初日は涙ぐんで電話をしてきたものだ。
こういう状態で、他人のうちに一人で泊まれるとは思えないが、
本人はやる気満々で、ぜひとも今度機会を作ってくれと言われている。


先日、サマーキャンプでお泊まりしたが、
夜はあまり眠れなかったらしく、
日記にも書いたが、迎えにいったらちょっとしたことで
泣きじゃくっていた長男。
これではまだまだ合格点はやれないなあ。


私自身、人の家に泊まる事は、子供の頃からあまり好きではなかった。
どんなに遅くなっても、自分の家で寝る方が良かった。
今でもそうだ。旅行やキャンプは楽しいけれど、
家に帰って自分のベッドで寝るとホっとする。


でも子供たちに取って、誰かの家で寝る、というのは
ものすごくワクワクする事なのかもしれないね。



本日の献立：
虹ますとベーコンのソテー、五目煮豆、いんげんのごま和え、
シーザーサラダ、ゆでたビーツ、ごはん、みそ汁