シングル母のアメリカ暮らし

きのうは独立記念日だった。


高校時代の友人が家族連れで元夫の所に遊びに来ている。
彼等に取っては大切な客人であり、
うちの息子達ともいっしょに過ごさせたいというので、
ここの所毎日のようにあちらに行っていた。

月曜日は海に繰り出し、
火曜日のきのうは独立記念日のパレードを見に行くと言う。


ところでアメリカ人というのはやたらパレードが好きだけど、
実は私がまったく興味のないもののひとつがこのパレード。
パレードというものはやたらと混んでいて、
人に押されてロクに楽しめる事もなく、
しかもワケの分からない人の行列を見たって退屈なだけだと
そういうイメージしか持っていなかった。
それでも元夫が見たがれば、
たとえ炎天下のパレードでも別に不平も言わず、
それにつき合ったつもりだけど、
別れて何が嬉しいってパレードを見なくてすむ事もそのひとつ。


もうひとつのイベントは夜の花火だ。
花火は私も大好きだ。
毎年必ず繰り出して見に行ったし、
子供達もとても楽しみにしていた。


元夫が子供達と一緒に花火を見たいというので、
快く送り出したつもりだ。
なのに、１０時過ぎに帰って来た子供達の顔がクライ。
「どうしたの？」と聞いたら涙目で
「花火が見れなかった」
「なんで？」
「みんなビデオ見てたから。」


正直言ってムカついた。
元夫はきのう、友人家族とパレードに行き、
そのあと何家族か呼んで、バーベキューパーティをしたのだそうだ。
そのあと、みんなリビングでくつろいでDVDを見たらしい。
当然オトナの映画であり、子供が楽しめるわけじゃない。


「それなら何故電話して来なかったの」と元夫に聞くと、
「朝、ボクが君に子供達と花火みたい？と聞いた時、
君は、いいよ、そっちが一緒に見れば？と言った。
だから君は花火に行きたくないんだと思ってた。」
馬鹿かお前は。
私が花火好きな事も忘れてしまったのか。
子供達がお父さんと見たがってたから譲ったんだろうが。
グダグダ言い訳がましいけど、
ただ単に電話することすら思いつかなかっただけだろうと思う。


私はきのうは一人でずっと家にいた。
午前中は外でお客さんと会って仕事をし、
午後は家で仕事をした。
残り物で夕飯をすませ、歩いて大通りにでた。
うちから花火の会場までは車で２－３分の距離なので、
家のすぐ裏からでもよく見えるのだ。


花火を何ともなしに眺めながら、
一人で花火を見るのはつまらないなあ、
子供達が一緒だったら楽しかったろうなあと思った。
それなのにその子供達は楽しみにしていた花火も見れず、
おとなのパーティにつき合わされ、
涙ぐんで帰って来たのだ。
こんな事なら行かせるんじゃなかった。


何でも子供中心にしろとは言わない。
でも子供達には私と花火を見ると言う選択肢もあったし、
私の家と元夫の家は車で１０分しか離れていない。
迎えに来てと頼まれれば喜んでいったのだ。


元夫やその妻は本当に悪い人ではないんだけど、
時々ビックリするほど無神経なところがある。
そういう意味ではお似合いのカップルかもしれない。


来年からはもう渡さないぞ。