新 緑仙の日々是好日(図鑑から学ぶ 第13巻、文字と書)
「文字と書の歴史」「文字」とは‥文字が生まれる前には人間は情報を全て、頭の中に記憶していた。しかし、その情報を他の誰かに正確に伝える事と、忘れずに記憶しておく事は非常に難しかった。最初は簡単な図形から始まり記号のような文字に発展し、それらは情報を貯え、空間的、あるいは時間的に離れた人々に伝える手段となった。言葉の「音」を表し、様式化された文字が世界には多くあり、あらゆる種類の材料に描かれ、書きつけられていくようになった。「文字」は記憶を保ち、標識でもありまた、長持ちもする。読み書きを習得し、次世代に伝えることが可能になってゆく。記号として、人間、動物、植物など身の回りのものを絵に表す。ピクトグラム(絵文字)は古いもので紀元前3000年頃と言われている。この種の文字を読むには必ずしも、その絵を書いた人と同じ言語を話す必要はない。ただ、絵が何を表しているのかが分かれば良いのである。少しずつ、文字は成長し整えられて地中海東部諸国がヒエログリフ(エジプト象形文字)や楔形文字を考案したのと、ほぼ同時期に中国も独自の文字を作り出していた。中国表記法は、絵文字、表意文字、音を表す文字などが複雑に組み合わさったものであった。その文字数は大凡、50000文字もあり表記法は4000年間、今に至りあまり変わっていないと言われており古代の文字も、現代もなんとか読めるところが中国の凄さでもある。「ABC」全世界で目にするアルファベットは絵文字や表意文字とは全く異なる表記法であり、1つの文字が1つの音を表しその文字を組み合わせることで単語を作る。おそらく、アルファベットは、最も速く最も能率良く書ける文字だと言われている。アルファベットは、どのようにして生まれたか?それは、正確には判っていないが多分、3500~3600年前ぐらいからシリア、パレスチナなどから交易商人によって各地に伝えられ様々な民族がそれぞれの言語に合わせてアルファベットを作り出したと考えられる。そして、その結果、ギリシャ文字、ローマ字、キリル文字などが生まれて、今、現在も西ヨーロッパのあらゆる言語に用いられている。さて、文字と書の歴史を学ぶとどうしても通らなければならない事がある。「何に書くか?」である。紙の発明以前は木片、竹片、骨片、石片などであった。(葉書というのがあるがこれは、文字通り「葉」に文字を書くことである)エジプト人はパピルスという植物から「文書」のための優れた材料を作ることに成功はしたが、パピルスの供給が間に合わず人々はその代用品として動物の皮から作られた羊皮紙を得る。紙が西洋に伝わる中世まで羊皮紙は最も重要な文書の材料であった。(ハリーポッター の映画の中でも羊皮紙はよく出てくる)中国の伝説ではあるが武帝の臣下 祭倫によって紀元前105年に紙が発明されたとある。その後、中国は700年もの間、紙の製紙法の秘密を守ったがサマルカンド(現ウズベキスタン東部)に侵入したイスラム教に捕らえられた中国人がその秘密を漏らしてしまい、紙の製法がヨーロッパに伝えられた。これからは余談になるが「紙」が発達するのと同時に筆も文字も劇的な変化を遂げる。紙は原料となる木質材料から破砕、晒しなどにより繊維質を取り出し粘性の材料を加えて水と混合した紙液から漉くことによって作られる。現代の日本で用いられている紙には「和紙」と「洋紙」がある。二つとも基本的には同じ製法であるが厳密に言えば区別することができる。「和紙」は原料の樹皮部分を使い「洋紙」は樹木全体を破砕した紙パルプが用いられる。ビジュアル百科では紙のことは細かく書かれていないので私が学問をして覚えている範囲の日本の「紙」と「文字」について明日も書いてゆこうと思う。話は変わるが今日も「熱中症警戒アラート」が出ている。太陽ギラギラ気温は34度超え‥一歩も外には出たくない‥「紙」のお話は明日へつづくにほんブログ村