どうにもできないこと。
どうにもできないことを、どうにかしようとするから、無理がある。これが今の私の状態。仕事とか、オットとの関係とか、自分の将来とか、そういうことは、今のところ「深く考えずに出たとこ勝負!」って、自分に呪文を唱えてる。私を、ため息沼の淵からどん底に突き落とすのは両親。かまい過ぎているのはわかる、過剰に心配してるんだと思う。どうやら、夏の疲れが出てるんだと思うんだけど、両親それぞれが攻撃的で、互いを傷つけ合って日々を過ごしているのが、目に見えてわかる。ほんの些細なことがきっかけで、毎回同じ不平不満をぶちまけ合っていて、仲裁してもキリがない。家族だけでいるときの父の精神状態が急激に変化していて、言葉の理解力や運動反応がかなり鈍くなった。で、それを補う為に、他の人間に対して(多くは母に対して)暴言や暴力で対抗する。大声で相手を威嚇して、外界とのつながりを断ち切らせようとする。常に父から怒鳴られ通しの母の、電話や外での立ち話を許さない。物理的な暴力と精神的な暴力で母も攻撃的になり、「父は病気なんだ」という意識が無くなって、正常だったときの父に対するのと同じ気持ちで、今となっては何も出来ない父をなじる。母も少しではあるけれど、老人性の鬱病の症状を呈している。目の前で、この堂々巡りな状況を見るのは私ぐらいで、他の人間がその場にいるときはそこまで自体は悪化しない。のに、他の人間がいることは1~2ヶ月に1,2回しかない。ま、もっと両親の症状が悪化すれば、誰がいようと同じことが起こるんだろうけれど。私が母の愚痴を聞いて「彼女のストレスのはけ口になればいいんだ」と思って、話を聞くも、もう正常ではない父への母の理不尽な不平や愚痴の繰り返しに、私すら怒りを感じて「そんな事を言っても、お父さんは病気なんだから仕方ないやんか!同じことを繰り返すのもいい加減にして!」という怒声が、口をついて出そうになる。そして、ついつい母の話を上の空で聞いてしまい、母は母で「誰も私の辛さをわかってくれない」と、殻に閉じこもってしまう。この負のスパイラルからどう抜け出たらいいのかわからない。私は全力で両親を幸せにしたい、と思っているけれど、私のすることでは何も効果がない。この先、症状が悪化するのは坂を転げるようなものだろうと予想できるけど、症状が無くなるという希望が見えない今、自分のしていることが何事をも成さないと言うのは、本当に辛い。この状況をどうにも出来ない無力感だけが、私の中で大きく育つ。私がいても、空気のように無視される空間。努力は独りよがりで功を成さない。誰にも気づいてもらえず、もがくだけのちっぽけな存在。そういうとき「誰かの近くで思い切り泣きたい」と思うのに、どこで泣いていいのかわからない。でも、これは進歩。今までは、その気持ちさえ気づかなかったから。