十字架上の七つの言葉(3月のまんすりーこんさーと)
3月の「まんすりーこんさーと」は、毎年「受難週コンサート」として、シュッツの「十字架上の七つの言葉」が演奏されます。磔刑の場面での3名の登場人物(イエス・右側の罪人・左側の罪人)と4声(SATB)の福音史家が通奏低音を伴って物語ってゆきます。弦楽器は、「うた」の声部をなぞるようなかたちで演奏されます。毎年演奏されつづけられるこれらの言葉をかみしめながら、いろんなことに「思い」をめぐらせました。+++++Sieben Worte Jesu Christi am Kreuz1.Vater vergib ihnen i den sie wissen nicht was sie tun!2a.(zu seiner Mutter) Weib, siehe, das ist dein Sohn!2b.(zu dem Juenger) Johannes, siehe, das ist deine Mutter!Schaecher zur Linken: Bist du Christus, so hilf der selbst und uns!Schaecher zur Rechten: Und du Fuerchtest dich auch nicht vor Gott,der du doch in gleicher verdammis bist?Und zwar wir sind bellig darinnen, denn wir empfangen, was unsre Taten wertsind i dieser aber, hat nichts Ungerechtes gehandelt.(zu Jesu) Herr, gedenke an mich, wenn du in dein Reich kommst!3.Wahrlich, ich sage dir Heute wirst du mit mir im Paradies sein.4.Eli, Eli, lama asabthani. (Mein Gott, Mein Gott, warum hast du mich verlassen?)5.Mich duerstet!6.Es ist vollbracht!7.Vater, ich befehle meinen Geist in deine Haende!十字架上のイエスの「七つの言葉」も、左右の罪人の言葉も、決してジブンから遠い言葉ではないように思いました。+++++この日、しばらく練習をお休みしていた「うた仲間」のMちゃんの顔を久しぶりに見ました。決してカラダも丈夫な方ではないMちゃんだったので、季節の変わり目に体調を崩したのかなぁ、と思っていたのですが、「練習をお休みしていた彼女の事情」は、違いました。お父さんがしばらく入院しているとのことでした。Mちゃんのお父さんは80歳、お母さんは70歳。「あ、年の差カップルやねん。」とトボケた口調でいうMちゃんは、ワタシと同級生。・・・そぉだったんだ。・・・知らなかったよ。「最近、イロイロあってずっとシンドカッタけれど、今日はゼッタイに来よう!と思って、来たの。」+++++この日、たまたま職場で目にした新聞のコラムのなかに、ホスピス勤務のお医者さんの印象的な言葉をみつけました。詳細は忘れましたが、「死に方に通信簿をつけないで。」というような内容でした。+++++シュッツの音楽、語られる言葉を支える通奏低音、O木せんせのチェロは、とても力強く、切実で、暖かかったです。演奏が終わると、拍手するのを忘れるくらい「ぽかぁん」としてしまいました。なんだか、まとまりのない日記になってしまいましたが、いろんなことをぐるぐると考えた演奏会でした。(楽譜から書き写した歌詞は、写しマチガイもあるかもしれませんが、お許しくださいまし。)