大臣の車
ケニアなど、東アフリカの国々は、7月から新年度。政府の予算も、7月から、新年度。ということは、今月が、日本の3月のような、年度末。 昨日、7月から始まる新年度の、予算が発表されました。 国会で、財務大臣が、国会議員に向けて、予算を発表します。そのときまで、予算の詳細は、一切明らかになりません。 国会での、財務大臣の演説をもって、皆が、新しい予算の情報を知ることになります。 日本のように、各省庁に内示があって、復活折衝だなんて、ありません。悪く言えば、財務大臣の独断だって、ありえます。 朝から、国会議事堂のあたりは一般の人は通行止めです。車も通れません。予算発表の邪魔が入らないように、という措置だと思われます。 世界的な不況の波をうけ、ケニアの人々の生活も苦しくなっています。もちろん政府の台所事情も同じこと。 税収を増やさずに、いかにやりくりするか、それは、倹約しかありません。 いろいろな倹約の方法が発表されましたが、 一番印象に残っているのが、大臣やその他政府高官たちの公用車。 一人1台に限り、排気量は、1,800Cc以下。 うえっ、1,800Ccとは。かなり小さき車となりましたね。 倹約になるのかもしれませんが、今、大臣たちなど、高級官僚は、2,000Cc以上の、比較的大きな車に乗っています。高地で空気中の酸素が薄く、また道路事情が悪いケニア・ナイロビでは、ある程度大きな車でないと、うまく走れない、という問題もあるでしょうね。 公用車を1,800Ccにするとなると、いろいろ問題が出てきそうです。 まず最初に、こうやってぶち上げたのはいいけど、実際に実行されるのか。 次に、今ある大きい車を売り払って、新しい小さめの車を買うのですが、実際の倹約につながるのか。 車のディーラーを、喜ばすだけの結果になるのではないか。 実際にラジオのインタヴューで答えていた一般の人も、「いい考えだとは思うけど、実際に実行されるのかしら」と答えていました。