60年代の死者たち
川本三郎著「マイパックページ」より 実際、死がたくさん身近にある時代だった。ベトナムの戦場では毎日人が死んでいた。 アメリカやイギリスではロックのミュージシャンが若くして死んでいた。 ブライアン・ジョーンズ、ジミ・ヘンドリックス、ジャニス・ジョップリン、ジム・モリソン。 あの頃のアメリカン・ニューシネマと呼ばれる一群の青春映画はほとんどが最後 に若者が死んでいく映画だった。「俺たちに明日はない」、「真夜中のカーボーイ」、 「イージーライダー」、「明日に向かって撃て」。みんなラストシーンは主人公の死 だった。 みんな聴いたし、どの映画も観た。 リアルタイムじゃないのに、こんなものが大好きで、どうしようもない・・・。 この「All Along The WatchTower」は、ジミヘンがボブ・ディランの曲をカバーしたもの。 このロック界の革命児は、短い音楽活動後、27歳の若さで亡くなった。 僕は94年2月に九州厚生年金会館で、ボブ・ディランが「All Along The WatchTower」 を歌ったのを聴いた。 マジカッコよかった!! ちなみに、ボブディランはまだ生きている。