今年の本屋大賞で2位だった作品。
スパイものというので興味を持った。
ラブカは静かに弓を持つ [ 安壇 美緒 ]
主人公の橘樹(たちばないつき)は、全日本音楽著作権連盟、通称・全著連の職員。入社面接の際、チェロが弾けると話した事を覚えていた上司に音楽教室への潜入を打診される。期間は2年間、授業の様子を録音し、これから行われるであろう裁判で証言をするまでが任務だ。断われるはずもなく、上司の指示通り、チェロの教室へ通うことになるのだが…
主人公がトラウマに悩まされていて、診療内科に通院しているのだが、その原因とチェロが結びついている。自分では二度と触れるつもりもなかったチェロに触れるうち、閉じていた世界が開かれていく。チェロにのめり込んでいくのだが、スパイなのでどう始末をつけるのか想像がつかなかった。
バッドエンドかと思いきや読後感のいい小説ではあったので、読んでよかったと思う。
「無伴奏チェロ組曲」が聴きたくなった。
図書館で借りてこようかな。
バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲) シックス・エヴォリューションズ [ ヨーヨー・マ ]