一歩。

元ダンナが登場する夢を見る。
本当に夢見が悪い。義親も登場してそれはそれは嫌な目の覚め方をする。

私が元ダンナに「来ないで欲しい」と告げたのは１月末の事だった。
毎月第一日曜に子供達に会いに来るのも控えて欲しい。
だけど、親子の縁を切る訳ではないから、１年に１回の誕生日とかに会ってもらっても構わないと。
義親に対するトラウマから抜け出したかった。
元ダンナを見ると、どうしても義親との争いが思い出されて気分が良くない。
こんな事が毎月あると、良くなりつつあると思われる鬱病だって改善するとは思えない。
子供には申し訳ないが、私なりの決断でもあった。
子供は私のこの決断をすんなり受け止めてくれた。
復縁も考えられない。

とりあえず２月の第一日曜だけは最後として子供達と会っても構わないと。
元ダンナはいつもの通りに時間に送れてやってきた。
そして子供と出て行く。

時々、元ダンナは１万もしくは２万円、「子供達の為に使って」と置いていく。
ところが、この２月はそれがなかった。
家のボーナス払いがある事で支払が大変なのは知っていた。
「今月は厳しいから、後で持ってくるから･･･」
そう言っていた。
別に何にも思わなかった。
元々貰おうとは思っていないし、1万だけでも置いていくのは彼なりの誠意だろうとも思っていた。
養育費の取り決めは特にしていない。取り決めをしたところで払う人ではないと思う。
法的手段に出て、更に彼と会うのも、話し合いの場を持つのも嫌だった。


元ダンナは「後で」と言っていたが結局来る事はなくなった。
それから２ヶ月。
一度も連絡がない。
それが実は私には不安で仕方ない。
決定的に「来ない」と彼から言われてもいない。
にょきちに聞いても「もう来れない、しばらく会えない」という話は最後に会った日にはなかったという。
突然来るのを辞めた。
確かに私に言われたのが要因だとは思うが、子供に一言もないというのはどういう事なんだろうかと今更思う。
言わないのが子供に対しての愛情とでも思っているのだろうか。
それとも決別の言葉を子供に話した時に、自分が耐えられないと思ったからなのだろうか。




残念ながら彼のケイタイは繋がらない。
「お客様のご都合で・・・」
そんなアナウンスが流れるのは、ケイタイの料金を滞納している証拠だろう。
そして他の連絡先もわからない。
わかるのは義親が出る電話番号と以前勤めていた会社の電話番号だけ。


１０年間の結婚生活を終わりにしたのは私だ。
でも私と子供達を見捨てたのは彼ではないかと思う。
どんなに「助けて」という声を彼に投げても、最終的に受け止めてくれる事はなかった。
最終的には助けを求める事も願うことも諦めてしまった。



夢を見るのは自分がこれから新しく築こうとしている生活を壊されたくない不安からなのだろうか。
怖くて仕方ない自分が確かに存在している。