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カテゴリ:歴史
皆さん、こんにちわ☆
やっと、寒さも和らいできましたね~。 このまま、この暖かさが続いて、春になってくれないかな・・・なんて思ったりして・・・。 ところで、前回の「栃木の鬼ころし」について、ぶんさださんから、「鬼退治にまつわる話があるのかと思った・・・」というコメントと頂きました。 ・・・そうなんです。実は、あるんですよ。こわ~いお話が! その由来とは、なんでも・・・平安時代中頃、都では鬼による誘拐,略奪の被害が大きかったそうで・・・当代随一の陰陽師・安部清明の占いによると、丹波の国大江山(現在の京都府)にすむ酒呑童子を頭とする鬼一族のしわざとわかるんですね・・・。 そこで、天皇から源頼光(みなもとのらいこう)に鬼退治の命が下り、頼光は配下の四天王と呼ばれる渡辺綱・坂田金時(金太郎の童話のモデルになった人だね!)・碓井貞光・卜部季武、および友人の藤原保昌、彼らの家来数名を連れ、大江山に向かいました。 途中、一行は三人の老翁に出会い、老人たちは頼光らに隠れ蓑と神酒を授けられたそうです。それは、人が飲めば力がつくが、鬼が飲むと神通力を失う不思議なお酒だったとか?(これが、鬼ころしの由来となるお酒なんだね!) 頼光たちは、鬼の住処を訪れ、道に迷ったので一晩泊めて欲しいと頼みます。(いきなり「泊めて!」って、頼むなんて・・・まるで『田舎に泊まろう』みたいやね・・・) ここで頼光は泊めてくれるお礼にと酒を差しだし、鬼たちもそれを喜んで酒盛りが始まります。 やがて酒がまわり鬼たちが寝てしまったところを、頼光らは隠れ蓑をつけて酒呑童子のそばに近寄り、一気に首をはねました。 酒呑童子の首ははねられたまま頼光に飛びかかり、その兜にかみついたまま動かなくなったそうな・・・。 せっかく好意で泊めてあげたのに・・・恩を仇で返されたみたいで、鬼たちがちょっとかわいそうな気がしなくもないですが、ここで疑問なのが、酒呑童子とは、そもそも何ぞや?ということです。 他の鬼たちとどう違うのか?そして、鬼など存在したのか・・・? いろいろな疑問が浮かんできます。 一説によると、酒呑童子とは「捨て童子」つまり、捨て子だったという解釈もあります。 その出生にまつわる伝説として、 平安初期、恒武天皇の皇子桃園親王が、流罪となって越後国に来た時、その従者の一人、石瀬俊網とその妻に子供がいなかったため、信濃にある戸隠山に参拝に行きました。そして、3年かかって、やっと子供が生まれることになります・・・。 しかし、その子供があまりにも手のつけられない暴れん坊だったため、国上寺に稚児に出されてしまいました・・・。 稚児というのは、皆さんご存知の方も多いと思いますが、お寺のお坊さんは、女性と関係を持ってはいけないため、その代わりに、可愛らしい少年たちを相手に性欲を満たしていたんです・・・。 あんなに切望していた子供が授かったというのに・・・稚児に出してしまうなんて、ひっどい親だな~って思いますよね。 また、二つ目の伝説として、奈良絵本に書かれているものですが、嵯峨天皇(809-823)のとき比叡山延暦寺に、 酒呑童子という不思議な術を心得た稚児がいたそうです。 人々が怪しんで素性をしらべたところ、井口の住人須川殿という長者の娘王姫と、伊吹山の山の神=伊吹大明神という異類同士の結婚によって生まれた子供だったとか・・・?(ホントかどうか分からんけど、何か訳ありの子だったんだろうね・・・それだけでも悲劇!)それで、3才のころから酒を飲んだので酒呑童子と名づけ、10才のとき比叡山の伝教大師のもとへ稚児として弟子入りしたとか? 両方の話ともお稚児さんで、親から見捨てられ、寺の坊主の慰み者という惨めで可哀想な子供時代を送ってきたのでしょう・・・。 「しかし、そんな状況にめげるような彼らではなかったんですね~! 第一の伝説にある酒呑童子は、あまりの美貌に、女性にモテてモテてどうしょうもなかったそうな・・・。でも、彼に関わった女性たちが皆、次から次へと死んでしまうという噂が立ったので、酒呑童子は女性にもらった恋文を全部焼き払ってしまったのです。ですが、その煙で気を失い、気がついたときには世にも恐ろしい鬼の形相に変わっていたとか?(女の怨念は恐いなぁ~”) 第二の伝説の彼も、京都のお祭りで、自分で彫った鬼のお面を被って鬼踊りをしようと、すごいはりきっていて、お祭りでもすごいウケて人気者になったらしいけど・・・。でも、祭りの後、その鬼の面が顔から剥がれなくなって・・・比叡山の坊さんたちからも追い出されて、京都の大江山に移り住んだとか・・・。 それで、京都の町で、強盗・略奪の限りを尽くしていたんだろうけど、当時、彼のほかにも、そういった連中すべてを「鬼」と呼んでいたフシがあるよね・・・。 それにしても・・・こういう話を聞くと、酒呑童子にちょっと同情しちゃうかも・・・。 源頼光に不意打ちを喰らい、最期に「鬼に横道なきものを・・・」と言い残して息絶えたといいう酒呑童子。鬼は約定を違える事は無い・・・鬼さんは約束は破らない・・・そんな酒呑童子と、 鬼退治をしようとして、酒呑童子に付き合って人肉まで食べたという源頼光らと・・どちらが鬼だったのか・・・ホント、分からないよね・・・。 人気blogランキング よかったら、クリックお願いします! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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