|
全て
| カテゴリ未分類
| 移動する話
| 古本じまん
| うまいもんを食べた
| おんがくの話
| 国外へ移動する話
| 面白いもんに出会った
| ひみつ工作員の告白
| おメカししておでかけする話
| 話をきいてみたい人にはなしをきいてみた
カテゴリ:移動する話
加茂水族館。ずいぶんなつかしい造りの建物だ。
駐車場は8割埋まってる。まだ11時前なのに。 きっと海へ行くひとたちが車おいてるんだろうなんて考えてたがそうでもないみたい。混んでるのよ、水族館。 ガラスに顔をくっつけておじさんやおばあちゃんがでっかい魚をながめてる。その姿を見てるのもけっこう楽しいぞ。 なんだか、おいしそうなのも泳いでるし。 「これ、さばいて!」などと誰かに頼みそうだ。 一般の魚部を見てから外へ。 これからトドのごはん時間なんだとか。 3人で見物する。 バケツに青魚を入れたのを、職員のにいさんが持ってくる。 トド三名、何事か即座に理解しにいさんの真下に顔を並べる。青魚(ホッケかと思われる)3匹を、同時に投げ入れる。するとトド三名が実にうまく口で受け止める。 うひょ、丸呑みしてる。 とりあえず胃袋に入れておくのか、この投げる→受ける動作を三回ばかり繰り返したのち、にいさんは空の青バケツ下げて戻る。 トド三名、しばらく泳いだりしているが一名がコンクリートの島に寝そべりごえぇごえぇと声を出し始める。ついでにごえっぷ!と甚だブチョウホウなるゲップを繰り返す。そのあとどうするのか見守ってたら後ろ足で腹をぼりぼり掻きだした。スゲーおやじっぽい動作だ。すばらしい! 誰がいようが見てまいが、好きなように振舞うその姿がいっそ清々しいというものだ。このわかりやすいヤツのことをわたしはとても好きになった。「いいじゃーん、オヤジっぽいぜ!」大爆笑しつつ8歳女児と飽きずにそのオヤジ動作に見入ってしまう。彼女もトドの振舞い方がお気に召した御様子。 友人・父はちょっと呆れ気味。 移動して海亀の鼻をつまんで口開けさせたりして遊んでる。 8歳女児もやってみるんだが、指がちいさくて亀の鼻の穴がふさげない。友人、昔から妙な特技を持ってる男であるからまぁわたしは驚かないけどさ。 そのあとさらに水族館らしいアザラシだのぺんぎんも見るのだが、8歳女児はどうもトドが気に入ったらしい。 「また見に行こうよー」 「え、トド」 手を引かれてずるずる連れて行かれるわたくし。 トドはあいかわらず腹をぼりぼりやってる。 鰭の先に長い爪がついてるのね。そこでぼりぼりできるの。 痒い場所と掻ける場所というのは微妙に違うものらしい。 もうちょっと・・・という場所の手前で届かず、いっつも同じ場所をかきむしってるみたい。そこだけ毛が薄くなってる。かわりにかいてやりたいね。 飽かずに眺める8歳女児。 ま、わたしもそのへんいい勝負だけど。 「ああいうふうに足で腹かけたら楽しいかもねぇ」 「やってみるー、わたし」 と彼女はかゆくないけど足で腹を掻けるかどうかトドに習ってやってみていた。ガハハ。上手い。爆笑。 なんだかこの8歳女児とノリが近くなっていく。 夕べはまだちょっと遠慮がちだったのだが。 いつまでもトドにはりついてるわたしたちに呆れた友人・父が「おーい、クラゲ見ないのかよ」とやってきた。 はいはい、そうでした。メインはクラゲだったんだもんね。 再び8歳女児に手を引かれて連れて行かれるのだった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jul 8, 2004 09:17:47 PM
[移動する話] カテゴリの最新記事
|
|