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カテゴリ:古本じまん
学生のときから時々行くばかでかい古本やへ行った。
古書店ではなく、古本やなのだ。 ちくま文庫のほしいものを3冊持ってレジへ。 やたらとたくさんのアルバイト君が立っている。 件の三冊を渡すと「おあずかり、いたしまーす」 まだこれはいい。 「おかいけい、させていただきまーす」 (そりゃそうだろうよ。) 次にその学生らしいバイト青年は文庫の裏表紙角を一冊ずつ「ぴらっ」とめくって(しかもこちらがわにわざわざ見せる)「(ぴらっ)さんびゃくえん、(次の本に手を出し、ぴらっ)にひゃくごじゅうえーん、(最後の一冊、ぴらっと)ごひゃくえーん。おかいけい、せんごじゅうえんになりまぁす」 (うっせぇなあ。表示金額くらい見て暗算してるっつうに) 何よりいちいち「ぴらっ」としてこちらに見せるのがキモチワルイ。 もう、この「ぴら×3」の間に(ぷ、くくくくくく。)笑いをこらえるのに必死のわたくし。と同時になんだか腹も立つ。何にか、というとイロイロだ。 この「ぴら」を励行させる意図は何か。 「当店ではこんなにお安くお売りしていますよ。他店よりも」 「明朗会計!お値段確認させてあげましょう。」 「あんた、こんな安いのばっかしか買わんのか」 何か、三番目はわたしの妄想かもしれないが。 マニュアル完全励行を完了しつつあるバイト青年をぼんやりみながら、「ハイ、せんひゃくえんのおあずかりで、ごじゅーえんのおかえしでぇす。ありがとう、ございますー」 レジから吐き出されたレシートを両手でもってよこしてきた。 (あぅ・・・もうキモチワルイ。誰だ、こんなマニュアルこさえたんは!) (このボウズ、バカなんじゃねえの。) 一瞬そっちに思考がいってしまったが。いやいや、これが近未来の古本屋の姿なのかもしれない。くそ寒い野猿街道の風にあたって、いろいろと湧いた思考をしまいにかかる。 でもでも。 この接客マニュアルは私の中ではかなり、消化不良。 だって。 いつも買うような店では。 「あい、にひゃくえん・・」 (500円玉を出す。) すると、100円玉3個がしゃっ!と番台の上をすべってこっちにやってくる。そういう親しく邪険なおつりの出し方があったり。 週に4回はのぞきに行く店では「おたくも、ヒマだねぇ~。」 などと愛にみちた声かけ運動が励行されていたり。 あげくのはてには番台で酔っ払っていて金勘定が面倒になり 「えーい、持ってけ~!」 などとわめく店主だとか。 どうも、本買う以外にこういうたいへん有機的な交流をさせていtだくのが日常となっているせいか「ぴらっ(以下略)」のような対応はどうも、異国の古本屋にきてしまったのではないかといふ心持になってしまふのだ。 本は買うが自宅でちょっと本その他の整理。 1978年版BOHEMIA、発掘。(自宅で、よ) BOHEMIAってのはキューバででてる総合雑誌みたいなもので、さいきんは「ぴあ」みたいな感じだがこのへんの時期のはまさに総合雑誌。ひさしぶりにめくっていたらアラファトさんのお若い写真がでかく見開きで現れた。キューバは彼らに連帯するぜ!ということをいいたいページなのだった。アラファトはロック・スターのような見せ方をされている。いや、カッコイイす。そしてこの日に新聞一面に出てた葬儀の写真も。このひとの魅力てのは、何だったのだろう。やはり、写真一枚で「お!」と何かを感じさせる男だなぁ。 うちでも野外でも古本まみれの週末。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Nov 15, 2004 08:15:35 PM
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