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カテゴリ:古本じまん
「みわ書房」の店頭野外セールにて。
「奈落の人々」/ジャック・ロンドン、山本政喜訳。万有社刊1950 「野生の呼び声」などはどこの刊だったか、もう失念したけど読んでいたし。英米文学の古書店にお勤めしていた友人が、時々何か面白いのをめっけては引っこ抜いていてくれたのをちょろちょろつまんでいたのだ。 たったの、103年前のルポ。 ジャック・ロンドンは栄華を極める大英帝国の最貧民窟に それまで着ていた服を環境に馴染むよう着替え、 馬車別当さえ不案内かつ嫌がる場所へ下宿し 教会の臨時収容所へもぐりこむ。 途中、潜入ルポをしていることがバレてしまい、収容所仲間に卵とベーコン付きの朝食をおごってあげたりする。 腹がおちつくと皆、それぞれに背景と物語をもっていて彼に語る。 彼らの転落のきっかけの一部、家族が次々死んでしまって、というその理由のほとんどがウイルスによるものなのね。 100年前と今がどう違うかっていうと、こういう微生物との 戦い方を編み出せた、というところが大きいのではないか。 しょう紅熱、天然痘、肺病。 凄惨な話なのにすらすら読んでしまえるのは、訳者の文章もあるけど原文の余計な感情を排した部分に助けられていると思う。 で、まだ読了じゃないので。 「きだじゅん」氏の「日本の下層社会」(ちくま文庫)にもジャック・ロンドンばりに日本の貧民窟をルポした人々の話が出ていた。そうそう、これが原典なんだよね。 話は飛ぶが、昨日の撮影後はJR稲城長沼から京王線せいせき桜ヶ丘まで、歩いた。 うちの中南米MGオーナーが、電車賃惜しさに歩く、といったからだ。 幸か不幸か、わたしも健脚。 ほんとは途中のJRの駅から乗るつもりだったのに。 歩いているうち、そのうち駅の表示も見えなくなり、あたりは下水処理場とかの看板と雑木林の影ばかり。 行き先不安の膝栗毛。 もー、行き先不明は出版活動だけにしときたいのにさ。 途中から丘陵地帯の上に出た。 多摩の標高低い場所が、いちめんにみわたせる。 「翼よ、あれが聖跡桜ヶ丘の灯だ!」 そのまま坂をかなりかけてくだり、われわれは地上に到着。 プチ野次北ごっこ、終了。 筋肉痛にはならないのだった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jan 17, 2005 07:32:20 PM
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