「これ、、前に見たあれ、、あれ、、、えっと、ゴーギャンや。」

うつらうつらしてたら聞こえてくる息子たちの声。
ゴーギャンって、何のこというてるんやろか？


眠たいし、後でええわ。寝返り打とうとしたら、横に息子がおる。
ん？こっちにも。
私の布団の両横に息子たちがいてる。

「ゴーギャンとは、ちょっとちゃうなあ、色は白いで。ルノアールや。」


何やのよ～～、はい、こっちおいで、抱っこ抱っこ。
もうちょっとだけ寝ようよ。両の腕を伸ばして、息子たちを腕枕。
二人とも布団ィもぐりこんで私に抱きついてきて、もそもそ、おなかを触りだす。

「教科書に載ってるのとおなじや。」
「いつ出てくるん？」
「分からんけど、きっと弟やで。」

くすぐったいやんか、何やのよぉ、二人とも。
「いや、、母ちゃんのおなかから、いつ弟が生まれるかなと思って。」
生まれません、これは太ってるんです。太ってるだけです。

「タプタプして気持ちええ。」
「ここもタプタプ」
「つまめるでえ。すげえ肉。」
「やわらかいな。」
「もんだったら、ええねん。」
「脂肪はもんだらええらしいで。」
二人で私のお腹をもみだす。
痛いってば。
もそもそもそもそ、二人ともなにするねん。
「おかあちゃん、やわらけえ。」
「おかあちゃん、ぽちゃぽちゃ。」
昔と違って、二人とも大きくなってきたので、眠いときと、体調の悪いときぐらいしか、私のそばにやってきません。

ほれ、二人とも、もうちょっと寝なさい。

おへその上に手を置いたのは次男。次男は時々おっぱいも、そおっとさわる。
長男は、お腹の下に手を置いて、時々下腹をつまむ。

やがて、再び、寝息がきこえ。
私は熱いし、狭いし、逃げ出す。

６時かぁ、、、起きて裏庭の草退治でもしようか。
せやけれど、なんぼなんでもルノアールはないやろ？

そっと体重計に乗る私でありました。