|
テーマ:暮らしを楽しむ(388360)
カテゴリ:ちょっと一息
映画「RENT]は、劇場でみました。若さをうらやましくも思ったり、切なかったり、ええお話でした。今度日本版製作だとか。これも楽しみです。
モニタープラザさんで、新企画を見つけました。 『RENT』日本版制作決定記念★あなたの「青春」エピソード大募集!!! 私の履歴(人生まではおこがましくていえないわ)を語るとき、友人たちは必ず登場します。特に大学で出会った親友たち。 18で出会い、ずっと、私と一緒にいてくれる大事な人たちです。 言い換えるならば、私の生き証人たち。 思い出は尽きません。 その中のひとつ、忘れられない夏の出来事を今回載せます。 その人の命日が今年も、もうすぐやってきます。 当時19歳だった私たちは、45歳になりました。 その人の笑顔はずっと19歳のままです。 親友のMちゃんと彼は、誰が見てもお似合いのカップルでした。 幼馴染だった二人は、幼稚園から高校まで同じ学校尾で過ごし、ごく自然に、恋に落ち。いつ恋に落ちたかも気がつかないほど、ごくごく自然に愛し合うようになりました。誰が見てもほほえましく、うらやましい美男美女の二人でした。校門の前で車を止めて待っている彼の姿がありました。 Mちゃんの友人の私たちにも彼は親切でした。 Mちゃんを通じて、彼のお友達とも仲良くなり、大勢で海に行きました。 民宿の前の砂浜で、一晩中語り明かしたり、、、。 若さと夢だけあったあのころ。 彼は出版社に勤めたいと希望を語りました。 「明日から、またバイトやなぁ、、、。バイト代貯めたら、またここに来ような。」 そうやね、そうだね、また来ようね、、の声の中、Mちゃんが言いました。 「運転気をつけてよ。バイクは怖いわぁ。」 その声が今でも耳に残ってます。 夏の終わり、彼はそのバイクで天に召されました。大型トラックに巻き込まれました。 彼が急にいなくなったことも信じられなかったし、今まで仲良くしてた人にもう会えなくなるということが初めての体験で、悲しかったし。 何より、Mちゃんが心配でした。 Mちゃんは気丈でした。 いいえ勤めて明るく振舞っていました。 当時の私には、彼女の心の奥底までが見えなかった。 彼女は突然のことで、彼の死を受け入れることが出来なかったの。彼女は、泣くことすらも出来ずに、その日で心を留めてしまっていたのでした。 彼の1周期が終わったころ、私たちは、海に行きました。彼の親友たちの企画でした。「来年もまた行こうな。」の彼の言葉どおり、同じ海に行きました。あえて誰も、彼の話をしませんでした。 夜、花火をしました。線香花火が残りました。 Mちゃんは事故以来、初めて泣きました。さめざめと泣きました。心の底から絞り出すような声で泣きました。 「もう、、ほんまに、、、帰ってこおへんねんね。」 途切れ途切れにMちゃんは言いました。 みんなで肩を寄せ合って、抱き合ってなきました。 夜が明けるまで、彼の話をしました。 「あんなええやつは、おらんかった。」 「あいつは、ええ男やった。」みんながそういいました。 7回忌の席で、Mちゃんにも、私たちにも彼のご両親様が言いました。いや、Mちゃんに言いたかったのだと思います。 「もう、これで来なくていいからね。今までずっと忘れずにいてくれてありがとう。でも、これからは、あなたたちはあなたたちの道を歩いて欲しい。幸せになって欲しい、息子の分まで長生きして欲しい。」 Mちゃんはその後、職場で一人の男性とめぐり合い、幸せな結婚をしました。 私もMちゃんに遅れること、1年、お見合いで、私も結婚しました。 友人たちの間では、彼の話は、長いことしないけれど、きっと、線香花火を見たら、みんな彼を思い出しているに違いありません。 それぞれ大人になって、父や母になった私たちを、 天国で、線香花火を、見て、微笑んでくれているに違いありません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.07.30 11:25:15
[ちょっと一息] カテゴリの最新記事
|