お隣の奥さんのお土産です。
お里は、北陸。
８０歳の奥さんのお母さんが作ってくださったたくあんです。
日本海からの雪交じりの北風の中に大根を干して、一本一本ぬかと粗目砂糖と塩で丹精込めて漬けて、蔵に保存してあった味です。
腰を曲げながら、一歩日本たるに大根を強いていったんだろうなあ、、、、と亡き祖母の姿をそこにダブらせる私です。
古漬けになってるので、塩味はまろやかにそして夏場にぴったり。ちょっとすっぱめです。
おいしいです。
いただきながら涙がこぼれます。
おばあちゃん、、実はがんです。ご本人には内緒です。
だからお隣の奥さんは心配して帰省したの。
ゆっくりこちらのことは何も心配しないで帰ってね。お庭の水撒きぐらいは任せて！
それくらいしかいえないし、役に立たない私です。

お目にかかったことのないおばあちゃんですが、誰にとっても母親はたった一人。
たった一人の母親です。いとしい気持ちに変わりはありません。
このやさしい味のたくあんを、どうぞ、この冬も、来年も、ずっと、お元気でつけてください。
この味をお子さんやお孫さんは、みんな、待ってます。

どうぞ治ってください。
祈ってます。


お目にかかったことのないおばあちゃんですが、お隣の奥さんの笑顔と重なって、優しい笑顔を想像しました。