「いい夫婦の日」にふたりの木を植えよう！エコロギフトとともに贈るメッセージ募集


「今年一杯持つかなあ？もうアカンかもしれん。」
めったに仕事のことを言わない主人が、子供たちが寝た後、話しがあるって言いました。
うん、、、難しいやろうなあって思ってたよ。
原料の高騰。でも取り付け価格は据え置き。見積もりしてもなかなか成果に結びつかない。
零細にとって真冬の氷河期はずっと続いてます。
うちの会社を維持していくだけで、１２０万月にかかります。
会社の建物のローン、光熱費などが主です。
職人さんのお給料入れたらモットになります。メーカーからは、売り上げあげろって言われます。お得意先も、どこも今しんどいです。お父ちゃん一人、その背中にすべてをしょってがんばってるの。
「父ちゃん、よく話してくれました。もう一人で悩まないで。」


主人は、ひきだしから貯金通帳と、遺言書を出しました。
子供や私に愛があふれた遺言書でした。
こんなにこの人に愛されてたんだと改めて感じた、あったかい文章でした。
私は、このひとと、生きるために生まれてきたと、思いました。
死なせてたまるか！って思いました。
絶対に、この人と一緒に生きるんだって。
「お父ちゃん、紹介されたときに、あなたの優しい笑顔が私は好きでした。おいしそうに食べる顔も、大きな声で笑うところも好きでした。私は幸せですよ。
お父ちゃんにめぐり合えて、子供にも恵まれて。
ごめん絵、父ちゃん、今まで一人に苦労かけて私のんきにしてて。
何でも、一緒に働こうよ。一緒に友白髪になるまでそい遂げましょ。一緒に生きようね。私を残してしなんといてほしいねん。」　

笑って父ちゃん。
笑うかどには福来る。
無理にでも笑おう！
主人はにっこり笑いました。
うん、その顔！
その顔がすきやでえ。


いざとなったら、どうにでもなる！
いや二人でどうにかして、子供だけは育て上げようね。
「お父ちゃん、今からコンビニ行こう！」
主人を誘って、コンビニに行きました。ビールとおでんを買いました。
二人で、真夜中に飲みました。
おでんもおいしいよ～～。おなかっが一杯になったら、人間ええこと考えるから。
明日は、ゆっくり寝て、寝たら、考えも変わるからね。
ともかく、飲んで食べて、寝ようやあ。

でも、私は見たの。
笑った主人の顔の向こうに、金色の粒が舞い降りたのを。
気のせいって人は笑うかもしれない。
でも、見えたのよ。
１０年後の我が家の未来は明るい！
この人はやる男や。
私が選んだ男やもん。


二人で何でもやろう。何が何でもがんばって生き延びよう。
山があったり谷があったほうが、後々面白いって言えるよね。
１０年後、笑い話に変えようね。

お父ちゃん、愛してるよ。