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カテゴリ:ちょっと一息
マフラーにまつわる思い出をお聞かせください♪@InDream 恋い焦がれ死ぬほど好きな人がいました。 クールで斜に構えて、頭が良くて。 討論会でいつも主役で。 女には興味もなくて、後輩の私にも見向きもしなかった人。 18歳の私は、それでも、その人が遠くにいてるだけでもうれしかった。 その人の通うその学部の前を何度も通ったりして、、、。 編み物なんてしたこともなかったけれど、同寮の先輩たちが彼のためにセーターを 編んでるのを見て、挑戦してみたの。 12月に毛糸を買ってきて、網目の作り方をまず教えてもらって。 編み方も教えてもらって。 一段先輩があむ時にやっと一目編めるほどの不器用な私。 その不器用さに自分自身でも嫌気がさすほどでした。 私の好きな赤とその人のイメージの黒の 縞のマフラーを、クリスマスも、お正月も、毎日あみ続けてました。 赤でも似合うよね。確かダウンジャケットに赤持ってはるもん。 バレンタインデー近くになって、あまりの下手さに見るに見かねた先輩たちが かわるがわる手伝ってくれて、ようやく完成。 チョコも手作りして。いざいざ、その人がバイトしてるという、塾の前で、待ちました。寮の10時の門限が過ぎても待ちました。 やがて11時、塾のシャッターが閉まられようとするときに、 聞かれました。 「っ君、ここで何してるの?」 「あの~~、●●さん、を。」 「え?彼今日は来てないよ。」 ええええ??? 一人とぼとぼ歩いて駅に向かう私の足取りの重たかったこと。 最終電車近い電車に乗るのも初めてだったし、お酒臭い電車にも 初めてだったし。 むあ~~とした、温かい空気の車内も初めてでした。 寮に向かって歩いてて何かが垂れてるのに気がつきました。 チョコがとけだしてたんです。 チョコに生クリーム入れるとまろやかになるよって、教えられその通り作った つもりでしたが、分量が多すぎたのか、温かさで、溶けだして、紙袋からぽたぽた落ちてきてたのです。 やっと編んだマフラーは、茶色くべったとりチョコがこべりついてました。 洗っても取れませんでした。洗うとちじんでしまいました。 ショックで気が抜けました。 結局渡せずに終わったバレンタイン。 告白する勇気もなかったバレンタイン。 縞の毛糸のマフラーを見るたびに思い出します。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.01.02 17:17:43
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