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カテゴリ:本のはなしの巻
幽霊の話です。自分の惨殺死体が埋められるところを見ている所から話はスタート。
どうして、自分はこんな風に惨殺されて埋められなければならなかったのか。 死ぬまでの2年ほどの記憶が欠如してしまった主人公が、自分が殺された理由を求めて 現世に留まり、その謎を解明していく、という話。 単純に書くと、そういうストーリーなんだけど、 なにせ主人公が若い。若くして惨殺ですよ。しかも、世間に気づかれていない。 なぜ・・・という想いでいっぱいでした。 死んでしまった人に何ができる・・・と思うんですが、そこは小説。 訓練と努力によって、話ができたり、パソコンができたり。 でも、亡くなった人があの世に行く前に、見えないけれど、こんな風に 私たちの周りでメッセージを送ろうと必死になっているのかも・・・と思うと ものすごくものすごく、切なくなってしまいました。 幽霊でもいいから、会いにきてよ。っていうあの想いがねー・・・・。 この小説読むと、その想いって伝わってて、向こうも必死にいろいろやってるんじゃないかと そんな風に考えると、涙出そうになっちゃいましたよ。 石田衣良サンは、経済関係の小説面も白いのですが、今回も投資が一つのキーワードになってます。 へえええ。こんな仕事もあるんだ・・・と思うところもあります。 洗練された小説、ではないのだけれど、「想い」というものを深く感じるかな。 読んでいる途中で思う「なぜ」は、幽霊となった主人公の彼が、さまざまな力を身につけつることで 徐々に明らかになっていきます。そして、なぜ殺されなければならなかったかも。 若い人が惨殺される所がスタートなので、ちょっとゲンナリ感もありますが なかなか、面白い本でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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