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二代目のお嫁さんなり

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2008年08月08日
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カテゴリ:本のはなしの巻
7月は、だいぶ読書をさぼりましたしょんぼり
読んだ本は2冊だけ。元死刑囚、永山則夫に関する本を読んでみました。

1冊は、佐木隆三さんが書いた「死刑囚 永山則夫」。
調書を丹念に調べ、事件の背景を細かに調べあげて書いた小説。
小説にしてはノンフィクションに近いのだけれど、
本人が小説と書いているから、小説なんでしょう。
永山則夫の名前は知っていても、どんな事件を起こした人かはよく知らなかった。
19歳という未成年でありながら、死刑になった人、程度の認識。
彼の作品は、死刑執行の朝まで書いていたという「華」しか読んでいなかったから
小説家としての彼の才能なんてものは分からなかった。
光市の母子殺害事件の犯人が犯行当時、未成年者だったことで永山則夫の名前が
何度もテレビで取りざたされて、死刑が相当するかどうかの議論が続いていたけれど
永山則夫って、そういえばどんな事件を起こした人だろう・・・?という感じだった。
この本を読んで、事件の背景と内容が良くわかって、そうか、こういう事件だったのか、と。
幼い頃の不遇やそのトラウマ、母親の愛情を求める心・・・いろんなことがあって
人格形成の大事な時期に、負の要素ばかりが彼にあったように思うけれど、
でも、だからといって人を殺すことにはつながらないのだと思う。
小説家として認められ、その印税を遺族に支払うことで償いもしてきたけれど、
命を奪ったことを償う方法なんてないのだから、それはひとつの過程でしかないと思う。
この本を小説、として読めば、この永山則夫という人はとても賢くて、事件の背景も
獄中での生活も、裁判の様子も引き込まれるけれど、これが事実なのだからほんとに
なんというか、こうした事件が起こったことがいたたまれなくて。
犠牲になった人たちや残された遺族のことを思うと、ほんとたまらない気持ちになりました。
それにしても佐木隆三。この人の裁判の本はかなり読んでいるけれど、
ホントに事件を丁寧に追っていて、見解もかたよりがなくて、事件を辿るには
この人の本が一番分かりやすいと思っています。

で、もう一冊が、その永山則夫が書いた小説「木橋」。
私小説、ですね。生い立ちが小説となっています。文学的才能が認められた一冊、
みたいに評する人もいるけど、話が前後したり、一文一文が短かったりで、正直なところ
読みにくい文体とストーリーでした。学校にもほとんど通わず、親にも半分見捨てられて
勉強どころではなかった彼が、獄中で勉強し、本を読み、この本を書いたことには
驚くけれど、小説としてよくできている・・・という感じではなかったなぁ。
これを小説、と割り切って読んだからかな。読みにくさがあるから、感情移入できなくて、
これが彼の人生だと思って辿ればところどころ泣けたり、不憫に思ったりするんだろうけど。
というのが正直な感想です。

とりあえず、永山則夫という人がどんな事件を起こしたのか。
その事件を起こす背景に、どんな事情があると本人は弁明したのか。
そして、彼の書いた小説はどんなものだったのか。
という長い間の疑問が少し、分かったような気がします。





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最終更新日  2008年08月09日 11時36分19秒
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