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カテゴリ:本のはなしの巻
レンタルコミックと地デジに夢中になってしまい(爆)
読書をさぼりがちだったのですが、3月はちょっと本を読みました。 1)でっちあげ~福岡「殺人教師」事件の真相 特定の子供に向かっての体罰、言葉の暴力など教師のいじめが発覚、親はその教師と徹底的に争うために学校に抗議し、さらに裁判へと発展します。 事件の概要だけ読むと、なんてひどい教師なんだ! ふざけるな! 子供が自殺しなくてよかった・・・・。いじめを黙って見過ごさず立ち上がった両親はすごい! と思うんですが、 こんなことが学校で本当にあったの? 教師のイジメが本当にあったの?という疑問点を掘り下げると、全く違う真実がそこにはありました。 いわゆるモンスターペアレンツに振り回された教育現場のノンフィクションです。 身に覚えのないことなのに、保護者からの抗議を丸々受け入れ謝罪した校長、取材をおざなりにして、保護者の言うことを鵜呑みにし、教師が子供に死ねと言った!というセンセーショナルな話題で世の中を過剰反応に巻き込んだマスコミ、こんな教師は許せない!と全国から賛同した弁護団総勢550人・・・いろんなことが積み重なって、すごい事件に発展したのですが、裁判になってみると、子供の親の言うことがどうも真実味がない・・・・ということになったようです。かといって、全てを退けるわけにはいかず、 冤罪であることを認めつつ学校責任も少し追及し、どうやらグレーゾーンで決着、かな。 被告となった先生本人が知らない間に、ものすごい事件になっていったという感じで、 ヒエエエエ~~!と言うのが、率直な感想でした。 まぁ、原告側からみたら全く違う言い分だと思うので、あくまで本を読んでの感想ですが。 真実を見落とし、対応を誤ると、大変なことになるというお手本ですね。 しかし、こんな事件が裁判員制度で当たったらシャレにならんよ・・・・。 どっちが真実のことを言ってるのか、どっちが正しいか。判断を誤ると人の人生が狂うわけだから、そういう意味からしても、怖い・・・というのが本音でした。 2)夢をかなえるゾウ リンク先のおこた♪さんのところで読んで、テレビドラマ見て、 これは読みたいわ~~!と思って図書館で予約したら、73人待ち(驚)。 予約したことも忘れかけていた予約から4ヶ月後の3月中旬に、 ようやく入ったよメールがきました~~! というわけで、念願の夢をかなえるゾウでございます。 関西弁を話す神様ガネーシャが、成功へのヒント課題を出して、主人公が それをクリアしていくことで、夢への扉が開くお話し。 書いてあることは、ごくごく普通のこと。人を褒める、とか。腹八分目でごはんを食べる、とか。自分の長所を人に聞く、とか。この人が何をしてほしいか考える、とか。 そして、今できることをすぐにやる。 成功への秘訣、と思って構えて読むと、なーんだ・・・と肩透かしかもしれないけど、 言ってることはどれもこれも、大阪弁の神様だからウソっぽいけど(笑) 大人としての基本中の基本、自分を知る上での術、夢をかなえるための視点、 といったところかな。 つまるところ、やるかやらないか。そこに大きな違いがあるんだなぁ・・・と 妙にナットクした一冊でした。いや~~、なかなか面白かったです。 旦那ちゃんに読ませたい(爆)と思いましたっ!!! 3)明日の記憶/荻原浩 ついに手を出してしまった「明日の記憶」。映画にもなったから知られた作品なんですが 若年性アルツハイマーをテーマにした本です。 働き盛り、娘がまもなく結婚する50代の広告会社の宣伝部部長。 疲れてるのかな。最近、物忘れが激しくなってきたな。年かな。 ・・・そんな症状から始まる病へのカウントダウン。 読んだら、絶対辛くなる・・・と思って、なかなか手を出せなかったのですが そこはさすがの荻原浩。広告会社の軽さとクライアントの厚かましさを うまく交えて、切ないながらも印象的な小説でした。 小説ということもあり、病状は急ピッチで進んでいくのだから、 読んでいてドキリとする場面も多々あるし、切なくてたまらない場面もあるけれど 暗くて哀しいお話、という括りでは終わらない素晴らしい作品でした。 バカみたいな展開に多少のホロリ感、だったり、背筋が凍りそうな恐ろしいミステリー、 どの本を読んでもハズレのない荻原さんの、今回はリアル感たっぷりの小説で、 荻原サンに恋するアラフォー世代、すっかりヤラレてしまいました。 重いテーマなので「面白かったよ~」とあっけらかんと言うのは気が引けるけれど 引き込まれてあっという間に読み終えて、ズッシリ読後感が残った感じです。 というわけで、今月は3冊。 実は山口瞳氏の「父の晩年」まで読もうと思っていたけど、 読む前に3月は終わってしまいました。 のんびり読んで、読み終わったらまた感想アップします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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