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カテゴリ:本のはなしの巻
大江健三郎の「取り替え子」が読み終わらない・・・・。
読みたい本が控えているのに、コレを読み終わらないうちは、なんて 意地になって読んでるうちにすでに1ヶ月を超えてしまいました(涙) 図書館の本なので、返して、借りて、を繰り返しているわけですが (ありがたいことに、後ろに予約の人がいないのですぐに借りられる) 昨日も、同じように返して借りてきました。 大江健三郎、もっとラクに読める本はないのかなぁ・・・・と思い、 大江作品の棚に近づき、手にとったのが「さようなら、私の本よ」。 パラパラと見てみると、ところどころに付箋がついています。 前に借りた人が何かメモを遺したんだなー・・って思っていたけど そのメモの一つに 「吾郎=伊丹十三」 と書いてありました。 今、読んでいる「取り替え子」は、世界的に知られる作家、古義人(こぎと)の義兄で 映画監督の「吾郎」が飛び降り自殺したお話です。 遺されたテープから、向こうの世界とこっちの世界が通じているような、 そんな錯覚に陥る(本人はそう信じている?)というお話なんですが、 (解説読むと、その死の真実や吾郎のことが異国で明らかになっていくらしい) このメモを見て、何というか目から鱗が落ちるというか、 「あ!!! そうか、吾郎のモデルは伊丹十三なのか!」と思いました。 大江ファンなら周知の事実なのかな。 本当は全然関係なくて、こんな事を書いたら、 自分の無知さを丸出しにしてマズイのかな(苦笑)。 そのほかにも、「武満徹」とか、人物名を書いた付箋がところどころに貼ってあります。 この音楽に精通している人物は武満徹がモデル・・・?と思えるように 前に借りた人からのヒントなのかもしれません。 このメモを見た途端、吾郎が実体化して ちょうど面白みを増してきた物語が、さらに面白さを増しました。 誰が書いたか分からないし、公共のものにこんな風にメモを残したりすると それはちょっとマズイんじゃないの?と思ったりするのですが (時々、赤鉛筆でラインがひいてあるものもあるけどね) 私にとっては、まさに一筋の光が差し込むような、すごい一言でした。 というわけで。 8月中には、何とか読み終えたいと思ってます・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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