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カテゴリ:本のはなしの巻
異邦の騎士改訂完全版 [ 島田荘司 ] 大好きな東京バンドワゴンの小路幸也氏が、ツイッターで探偵御手洗潔シリーズがドラマになるの?好きなんです。 とつぶやいて、御手洗潔?探偵? と気になってたどりついた島田荘司氏の作品。 探偵、御手洗が登場する最初の作品なんだけど、どのヘンが探偵なのかちっともわからなくて、 文のセンテンスが短くて言い切り調なのが読みにくくて読み終えるのに苦労しました。 設定もそんなばかな、と無理がありすぎてイマイチ面白みが分からない。 御手洗の変人ぶりと頭と勘のよさは魅力的、最後の謎解きに、なるほどこれが探偵か、 とは思ったけど、う~~ん・・・という感じ。 シリーズ化しているからこれから面白くなるのかな。 不思議な占星術師として登場した御手洗が、探偵としてこれから活躍するのかな。 と、いろいろ期待中。 昏睡Days 有田直子/著 くも膜下出血で倒れて生還を果たした大学生、有田直子さんの実体験ノンフィクション。 倒れるときに人は何を思うのか。 倒れて昏睡状態のとき、倒れた人の意識はどんな風になっているのか。 くも膜下出血から生還した彼女が知る、こん睡状態の時の世界が記してありました。 死が迫りきれいなお花畑が~とか、亡くなった人がお迎えに~なんていうことじゃなく、 普通に生活していたんだそうです。お友達とご飯を食べたり学校に行ったりしていたんだそうです。 お母さんの当時の記録と並べて記されてあって、家族の心配と実際の状態と彼女の意識の対比が 状況をよく分かるようになっていました。 当時、治療にあたった医師や看護師の方の手記を読むと、ほんとに死の淵から何とか戻ってきたのが 分かります。生命の力ってすごい。 寝たきりで意識がなくても普通に生活してるんだ、苦しんでいないんだ・・・と思うと 見守っている方はちょっと気持ちが楽になるような。 生還してからは、長いリハビリの後に自宅に戻り、 障害はのこったものの精力的にいろいろな活動をされていたそうです。 残念ながら昨年、突然亡くなられたそうですが、彼女が生きた証は確かにあって たくさんのメッセージがつまった本でした。 あの空の下で [ 吉田修一 ] ANAの機内誌「翼の王国」は大好きな雑誌でした。 デザインがオシャレでカッコよくて、書いてある言葉やコピーが心に残るものが多く、 機内誌という枠にとらわれない旅行雑誌のようで、ほんとに楽しく読んでいました。 だいぶ前だけど、飛行機に乗ることなんてめったになかったけど、 営業所に行って毎月のように譲ってもらってたんですよね。 その「翼の王国」に吉田修一さんが1年間、空や旅をテーマにショートストーリーを 連載していたようで、それを一冊にまとめたのがこの本。 う~ん、吉田修一に原稿を依頼するあたりが、私の琴線に触れるのですよ、やっぱり。 どのお話もステキでした。絵空事じゃなく、誰にでもあるような日常や青春の想いが 吉田ワールドで紡がれているというか。いい読書の時間でした。 エッセイも追加されて、吉田さんのプライベートが少し垣間見えたようなところも嬉しかった。 旅に出たいなぁ、と思わせる一方で、日常の何気ないことが愛しくなるような物語ばかり。 読んだ後に、フワフワと空を飛んでいるような充実感とあったかさが残りました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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