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テーマ:美術館・博物館(1556)
カテゴリ:展覧会
目黒雅叙園の『華道家 假屋崎省吾の世界』を見てきました。1935年に建てられた木造建築が会場です。斜面に建っているので、百段階段と呼ばれる階段廊下に沿って6つの部屋があり、そこに作品が展示してあります。
ひとつひとつの部屋は壁や天井が著名な画家の絵で飾られ、木の窓枠も桟の四隅に模様が掘ってあったり、とても凝っています。鏑木清方の美人画の部屋(天井は朝顔)、野菜・果物・魚などと花のモチーフがテーマになっている部屋、四季の風景の描かれた部屋、浮き彫りの部屋などに、掛け軸や婚礼衣装が飾られ、マッチした華材の假屋崎さんの作品が飾られています。浮き彫りに囲まれた「漁樵の間」などは、お大尽のテーマパークといったところでしょうか。この部屋で寝るのはちょっと恐いねなどという声が聞こえました。彫刻の人が動いてきそうで… 公式サイトを見たら、「昭和の竜宮城」とありました。 派手な内装の部屋なので花もインパクトがあるものでないと負けてしまうでしょう。めったに見ないような大輪の菊や大王松、桑の枝やタビビトノキを彩色したもの、あけび、からすうりなどが使われていました。私は花を切って飾るということは残酷な面もあるような気がするのですが、実のついた柿の枝を切ってきたり、本物の蝶が止めてあったりしてあることと、テレビで見る假屋崎さんの優しげな雰囲気を思うと、人をもてなすために家畜を犠牲にするみたいなことに通じるものがあるような気がしました。考えすぎかもしれませんが。 「華のチカラ」がテーマというだけあって、ピンクや黄色、赤など華やかな色が多く使われていました。ピンクと黄色、という配色は私は好きではないのですが、照明の当て方で黄色が美しく浮き上がって、プラスの気をもらえる様に感じました。逆光を生かした作品もありました。 たくさんの菊が窓際に置かれた部屋には天守閣物語のお姫様と侍女たちが現れそうでした。 目黒雅叙園公式サイト 『華道家 假屋崎省吾の世界』 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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