環境省は、動植物の分布を調べた「自然環境保全基礎調査」や「農作物被害の経年推移」などからスズメの国内生息数を分析。現在のスズメの個体数は1960年ごろに比べ10分の1になったと推定している。4月から国民に呼び掛けスズメの目撃情報を収集する。生物多様性保全活動の一環として取り組む。同省はスズメの減少の原因として高層マンションの増加に伴い、スズメが巣作りできる木造住宅の減少、都市部での空き地や草原の減少を指摘。農村部でもコンバインの普及で餌となる落ちモミが少なくなるなど生息環境の変化も一因に挙げている。東京など都市部で生息する鳥類を調査している都市鳥研究会の唐沢孝一代表は、「スズメの生息域は減少し、日比谷公園でもヒナはすぐにカラスの餌食になってしまう。いったん減り出すと絶滅へと転げ落ちていくので、今のうちに警戒し、スズメと人が共生できる街づくりへ、建築物の在り方から注意することが重要だ」と話す。(3/9 TOKYO webより)
そういえば、最近余りスズメの姿を見ない。日本の各地、いや世界でも、例えば英国のロンドンでも約10年前に家スズメがそれ以前の5年で半減、英国全体でスズメは過去25年で9割も減ったという。地球温暖化、伝染病からチェルノブイリ原発事故の影響まで諸説があるが、原因は謎。スズメだけでなく、人間にとってもよくない環境変化が進んでいる兆候なのかも知れない。