|
テーマ:本日の1冊(3697)
カテゴリ:さ行 男性
評価:★★★★☆
短編集。全4話。 帯の『自己の中心で愛を叫ぶ!』の惹句にまずやられましたね(笑) これ、一見恋愛ものかと思いきや、全く違います!!ひたすらキモイ(笑)ほんっと吐きそうですよ、グロくって(^~^;)ゞ とはいえ、残虐とかいったグロさじゃなくって、こう・・・うまく説明できない気持ち悪さです(笑) 私が特に好きだったのは、一話目の『半蔵の黒子』です。主人公の男の自己陶酔ぶり、自信過剰ぶり、思いこみっぷり、そして、主人公の容姿の描写に思わず大爆笑してしまいました(笑うとこじゃないのかもしれないけれど(笑)) そして、主人公のあまりの思いこみの激しさと、容姿の醜さの描写、蛆虫チャーハンなどなど、お腹の底からじわーっときて、次第に全身にくる気持ち悪さは絶品(笑) ぞわぞわぞわーーーーっと身もだえしてしまうほどでしたね~。サブイボ(標準語で言えば鳥肌(笑))が全身に!! 私はこの気持ち悪さ、グロテスクさ、結構好きでした(笑)ただ、万人に受けるかというと微妙。ダメな人にはダメだろうな~。あっ、食事中や、食後すぐなどはやめましょう。タイトル通り『吐きたい』ってことになりますよ(笑) 初★新堂冬樹さんでしたが、ものすっごい強いパンチもらいました(笑)これで一生『新堂冬樹』の名は私の頭から離れないでしょう(笑) この本は、単なるグロい本かと思いきや、実はとっても示唆に富んだ作品かも。一話目とか四話目なんかは、現代人の特徴を表していると思う。 つまり、何でも他人に責任をおしつける。うまくいかないことがあるとそれは全て『誰それのせい』とか、『社会のせい』なんて言って、自分を省みることさえしない。根拠のない自信に満ちあふれて、プライドだけが高くなり、謙虚さを失っている。こういった昨今の日本にしばしば見受けられる特徴にのみ的を絞って凝縮した結果が、この話の主人公たちなのかも。 現代人の負の特性をうまく表現しているように思います。・・・ってこの解釈は、穿ちすぎでしょうか?(笑) === 126冊目 読了 === お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年05月11日 18時50分50秒
[さ行 男性] カテゴリの最新記事
|