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本の足跡

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2007年05月22日
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テーマ:ニュース(100173)
カテゴリ:雑記 ~本以外~

中国食品問題に引き続き、もう一つ、書いておきたいことがあります。

先週発生した、愛知県長久手町立てこもり事件についてです。警察官二人が殺傷されるという、痛ましい事件でした。

この事件について、警察の対応に不備があったとかなかったとか、そういったことは、現場に居なかった者が結果論で安易に批評することは、私は好きではないので、敢えてそういったことはしません。

こういった事件の時の警察の判断は、ぎりぎりのもので最善のものだったと、信じるしかありません。

しかし一つ。その最善の判断が、本当に事件を解決するためになされたのか?ここについて書きたいと思います。

おそらく、強行突入しなかったのは、はっきり言ってしまえば、警察トップ(本部長=キャリア)がメディアに配慮したゆえのものだったと思います。

1970年に広島で起きたシージャック事件ご存じですか?(ご存じない方はウィキペディアへのリンク貼りましたのでご参照ください。)この時、犯人を警官が射殺し、多くの乗組員を救出しました。その後、なんと、人権派の弁護士が、この警官を殺人罪で告訴したのです。この事件以降、警察は(ここでは、本部長であるキャリアを指します)発砲命令を出すことをためらうようになり、基本的にどんな事案であれ、説得に重きをおくようになりました。

これ以降、警官が発砲することが、実質できない環境におかれ、多くの殉職事件が起きました。警官の制止も聞かず、ナイフを構えて襲いかかってきた男にさえ、発砲できずに警官が刺されてしまうという事件も、記憶に新しいと思います。

そして、警官が発砲する事件が起こると、決まって朝日新聞はこう書くんですよ。

見出しに『警官発砲』。記事の締めくくりに『○○県警は、発砲は適切だったとコメントしている』ってね。こうやって、暗に批判してるんです、警察を。朝日はこの手口で徹底した警察批判をします。パトカーが交通違反車を追跡し、その車が事故を起こせば、『警察追跡車輌が事故。そこまで追う必要があったのか』と書き、警察が追跡をやめても『なぜきちんと取り締まらないのか』と書く。

こういった風潮の瀰漫も手伝ってますます警察は身動きをとれなくなっているのが現状です。

ではなぜメディアに屈するのか?その答えは、警察の組織構造にあります。今回のような事件が起きた場合、刑事部長(ノンキャリアのトップ)も判断しますが、最終的な判断を下すのは本部長なんですね。本部長っていうのはキャリアです。彼らは、警察庁採用の人間であり、現場を経験することはもちろんありません。現場を知らない人間が、机上の空論で、修羅場をくぐりぬけてきたという経験もあり、命を張っている現場警官を指示するんですよ。また、キャリアというのは、全国いずれかの警察の本部長を数年間就任したあとは、本庁に戻り、出世街道まっしぐらなんです。

つまり、本部長という職務は、キャリアにとっては、所詮通過点なんです(もちろん、一生懸命やられる方も中にはいますが)。自分が就任している間になにか問題があると出世に響くんですよ。だから、彼らはできるだけ自分がいる間は何も起こらず安寧であれと思っている。

だから、今回のような事件が起こると、できるだけ自分の経歴に傷がつかない形で終えたい。すなわち、メディアに叩かれたり、人権派弁護士にバッシングされたりといった面倒な問題にはしたくない。だから、結局は慎重論を選択せざるを得ないんです。

現場はトップの命令は絶対です。勝手な行動をしては統率が乱れるんだから当然です。それならば、トップが、何があっても責任をとるという姿勢で判断をくだすべきなんです。それでこそ下の者は精一杯やれる。今回は発砲許可は下りていたというようですが、やはりそれでもぎりぎりまでは発砲してはいけないという暗黙のルールがある。

こういったカラクリのために、多くの現場警察官が殉職されています。

こんな状態では何のために、日本で唯一銃を携帯することを許されているのか全く理解ができません。

余談ですが、日本の警察官は銃を必ず右側に携帯してますよね?これも変だと思いませんか?右側携帯だと、左利きの警官はいざというとき、銃を構えるのに右利きに比べ遅くなるんです。実際、事件が起きたときは一刻一秒を争うはず。それならば左利きの警官には左側に銃を携帯させるべきなのに、警察はそれさえも許していません。このことからも、銃は基本的に撃たないものだという考えが伺い知れますよね。

くだらない左翼メディアのせいでキャリアは尻込みし、その結果、多くの現場警官の犠牲を出している。これでいいのか日本警察!!凶悪犯はためらわず撃てばいい。制止を無視し、襲いかかってくる者に何をためらう必要があるのか?

今の警察は完璧に嘗められていると思います。絶対に発砲しないとみんな思ってる。だから犯人は逃げるんです。あまつさえ、警察官に反撃するんです。そして、警察軽視が治安を悪化させてるんです。

最近の犯人ってのは、ちょっと乱暴に取り押さえれば医師の診断書をとって、警察に殴られたなんて主張したりするんです。それを鵜呑みにした弁護士が警察たたきを始め、それがメディアに伝わりバッシング。

こんな状態で、ますます悪化する日本の治安を、一体どうやって守れというのか?そして、危険は増える一方なのに、バッシングも増えるばかり。こんな状況では、警察官を志す人間も減っていくでしょう。

そしてそのつけは結局、無辜の民にくるんです。これでいいのか、日本警察!!

散々警察トップ批判をしてきましたが、もちろん、一番責められるべきであり、一番罪深いのは犯人です。こんなことは当たり前。人を殺しておいて、自分は命乞い。こんな男、生きる価値なし。

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負傷された木本巡査部長のご快復、並びに、亡くなられた林警部のご冥福をお祈りいたします。

 






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最終更新日  2010年12月28日 12時27分43秒



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