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カテゴリ:あ行 男性
評価:★★★☆☆
ミステリー長編。 --- 梗概 ------------- 海のある奈良へ・・・苦心惨憺の末書き上げた長編の見本版ができあがったということで、欣喜雀躍して東京の出版社を訪れたアリス。そこで偶然同業者の赤星と会う。久闊を叙する二人。話が赤星の次回作に及ぶと、彼はそれに自信たっぷりの様子。そして、別れ際、「行ってくる。『海のある奈良』へ」と言い残し、取材旅行へ出かけた・・・。その翌日、赤星は福井県で遺体となって発見される・・・!!彼を殺したのは誰なのか?『海のある奈良』とは?・・・進展しない捜査状況の中、再び事件が・・・!! --------------------- 火村&アリスシリーズです。あいかわらずテンポのいい二人の会話には、知らず知らずのうちに笑みがこぼれてしまいます(’-’*) 。 エスプリに富んだ会話がそこかしこにちりばめられてて。いいですねーー。トリック以外も存分に楽しめます♪ とはいうものの、今まで読んだ有栖川作品の中では初の★3つと低?評価。なぜかというと、今回は(あまりにも!!)犯人の計画通り(寸分違わず!!)に犯行が進んだから。 ホームズシリーズ(漫画で言えば名探偵コナン)とかなんかは「そんなに思うようにいくか?」と訝ってしまうほど犯人の思惑通りに事は進みますが、芥子粒ほどの不満もないです。 つまり、「すべて犯人の予想・計画通りに物事が運び見事犯行達成!!」という設定にはいささかも不満はないんです。 しかーーーし!!私は有栖川作品にそういうのを求めてないのです!!←わがまま(笑) 以前『46番目の密室』の感想にも書きましたが、私が有栖川作品で好きなのは、犯人のたてた完璧な計画が、ちょっとしたアクシデントや偶然によって全く異なった様相を呈するようになり、その結果、謎に満ちた複雑怪奇な事件になってしまう、というそういう展開なんですよねーー。 ってなわけで今回は評価低めです。まっこれは好みの問題です。でもおもしろいことは間違いなし。例えるなら、かっこいいと思うけれどもタイプではない男の人とでもいいましょうか?(笑) あっ、余談ですが、今回アリスが苦心惨憺して書き上げた長編作品はどうやら『孤島パズル』のようです(*´ー`) 学生アリスが書いてる作品の主人公が作家アリスで、作家アリスが書いている作品の主人公が学生アリス、という設定なんですねーー。そう思って読めばおもしろさ倍増♪ それと、『マジックミラー』で、空知の担当編集者だった片桐さんが、アリスの担当編集者として出てきてましたーー。もしかして以前から出てたのかな?気づかなかったけど。 こういう発見も有栖川作品を読む醍醐味となりつつあります(笑) === 167冊目 読了 === お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年09月27日 06時52分08秒
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