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テーマ:本日の1冊(3698)
カテゴリ:アンソロジー
“警察小説競作 決断” 評価:★★★★★
アンソロジー。全6話。 ● 逢坂剛 『昔なじみ』 ● 佐々木譲 『逸脱』 ● 柴田よしき 『大根の花』 ● 戸梶圭太 『闇を駆け抜けろ』 ● 貫井徳郎 『ストックホルムの埋み火』 ● 横山秀夫 『暗箱』 おもしろかったです!!いいですよね、アンソロジーは。色々な作家さんの作品を一度で読めちゃうんだから、お得感めっちゃありますよね?(*^m^*) この中で初めて読む作家さんは、戸梶圭太さんだけでした。他の方は少なくとも一作品は読んだことある方ばかり。 それでも充分満足させてくれましたよ~♪逢坂剛さんの『昔なじみ』は、『相棒に気をつけろ』に収録された作品の後日談だとか。そっちは読んでないけれど問題なく読めてとってもおもしろかったです。軽快な感じが好きでした★ 佐々木譲さんの『逸脱』は、駐在さんが、交通事故として処理された高校生の不審死の真相を追うものでした。この事件って実際にあったものだと思います。 とある高校生がバイク事故で死亡したとされるんですが、その状況は不可解そのもの。例えば、フルフェイスのヘルメットが遺体の横に落ちていたり、手袋が脱げた状態で落ちてたり。明らかに交通事故にみせかけたと思われる状況。さらに、死亡した高校生は同級生からいじめに遭っていたということも後に判明する。 どこでだったかは忘れましたが、全く同じ事件があったと記憶しています。 この作品のラストは衝撃です。しかしカタルシスというかなんというか。スッキリはしますね、正直。天網恢々疎にして漏らさず。正義は勝つ。そんな感じです。 柴田よしきさんの話は、どうも読んだ後もスッキリしない。中途半端に切り取っただけの物語に思えました。そして解説を読んでそう思った理由が判明。この作品の主人公は、RIKOシリーズに出てくる刑事さんなのだそうで。このシリーズを読んでない私には中途半端な状態のパズルを見ているような感じがしましたが、きっとシリーズ続けて読んでからこの作品を読むとしっくりくるのだと思います。 戸梶圭太さんの作品は、かなりユーモラスなんだけど、どこか残酷というか。その絶妙なバランスがおもしろかったです。実際こんな刑事や医者がいたら嫌だけど(笑)でも、徹底した懲悪ぶりが読んでて爽快でした。 貫井徳郎さんは、さすがという感じ。短編でありながらしっかり最後にどんでん返しがありました!!驚天動地の結末です!! 横山秀夫さんも、横山さんらしさがてんこ盛り(*^m^*)人生の機微とでも言いましょうか。警察小説でありながら、なおかつ心の琴線に触れるようなお話で。これぞ横山作品という感じです(*´▽`*) いや~おもしろかった。満腹満腹(笑)警察もの好きでアンソロジーも好き。この二つが揃えばもう大好き(笑) 『警察小説競作』は、『鼓動』というものも出てます。それも買ってありますので近々読みますね(*^m^*) === 24冊目 読了 === お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年03月20日 17時36分23秒
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