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テーマ:本日の1冊(3698)
カテゴリ:あ行 男性
“冤罪者” 評価:★★★★☆
ミステリー長編。 --- 梗概 ------------- ノンフィクション作家の五十嵐友也は、公私ともにパートナーの水沢舞とともに、頻発する婦女暴行殺人事件の犯人を追っていた。しかし、そんな中パートナーの水沢舞が連続殺人事件と同じ手口で、陵辱され火で焼かれた無惨な遺体で発見される。そして犯人として河原輝男が逮捕された。それから十数年、ようやく普通の日々を取り戻しつつあった五十嵐のもとへ、河原輝男からの手紙が届けられる。そこには、自分の無実を訴える内容とともに、自分の冤罪をはらすために力を貸して欲しいと書かれていた・・・。河原は冤罪なのか?それとも?・・・自分の愛する人を殺したかもしれない男。しかし、冤罪ならば真犯人は野放しとなっていることに。懊悩しつつ、再び事件の真相を知るべく五十嵐は取材を開始する・・・!! ---------------------- 口を開けば、人権、人権。何が人権だ。無理やり愛する者を奪われた私の気持ち、被害者の関係者の心の痛みを、おまえたち「人権屋」はわかるまい。おまえらの恋人、妻、子供が暴力で奪われた時、おまえたちは果たして「人権屋」のままでいられるか。肉親や恋人を失って、同じ気持ちで河原輝男のようなけだもの以下の人間を支援できるか。口先だけのおまえらは、そんなことになっても気持ちは変わらないと言うが、現実にそういうことは起こりえないのを承知しているから、安穏としてばかなことが言えるのだ。 (P115より)
うーーん長い。長いのに長さを感じさせない。おもしろいです。最後の最後までドキドキが続きます(*^m^*) 人権屋の実体も描かれているし(人権屋と言われるやつらは結局被告人を利用して自分たちの主張を代弁させているに過ぎないということです。)被害者の苦しみも書かれている。一つの事件を取り巻く様々な立場が見事に描ききってあります。 やはり救いようのない悪い人間ってのはいるんだなとつくづく実感。 ものすごくおもしろかったのですが、ただ・・・ラストが・・・尻すぼみ?竜頭蛇尾?そういう感じ。トリック?もイマイチ実現可能性がないというか・・・。あれでは警察はだませないだろうと思います。 (反転はネタバレ。知りたくない方はスルーしてください。) だって、女性の膣に指で精(液)を塗り込めたからって、警察は女性が強(姦)された誤認しないでしょう?そこらへんがうーーむ(;-_-;)って感じでした。 あと叙述トリックですが、へーーという感じ。そんな驚くべき大どんでん返しというわけでもなく。 でも、それでも!!ラストまでだけでも十二分におもしろかった!だからラストは多少グズグズ(と私は思う)でもいいやーーって感じでした(笑)
※ 反転のところに書いた言葉に、妙な形で( )が書かれているのは、( )抜きで書いた場合楽天から拒否され、日記が更新できないからです・・・(;-_-;)エロ対策でそういう設定がされてるんでしょうが・・・私は一応ちゃんとした記事なのにエロブロ扱いされてちょっぴりショック(笑)まっ一殺多生ってことなんでしょうがないですが・・・。 === 99冊目 読了 === お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年09月23日 08時20分38秒
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