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テーマ:本日の1冊(3696)
カテゴリ:ら・わ行 女性
評価:★★★☆☆
ミステリー連作短編集。 --- 梗概 ------------- 念願の詩集を出版し順風満帆だった婚約者の突然の自殺に苦しむ相場みのり。健診を受けていないのに送られてきたガンの通知に当惑する佐藤まどか。決して手加減をしない女探偵・葉村晶に持つこまれる様々な事件の真相は、少し切なく、少しこわい。構成の妙、トリッキーなエンディングが鮮やかな連作短篇集。(「BOOK」データベースより) ----------------------- まさかの『女王国の城 下』ではない本(笑)あり得ないことをする女、それが私ですよ(笑)
王子様に認められた女のほうが、女としては値打ちが上みたいな気がしちゃうのはなんでだろうね。負けた気がして、劣等感感じて、不愉快になるんだ。 (P276より)
ひっさびさの葉村ちゃんシリーズです♪ 前回は『悪いうさぎ』読んだんだけども。葉村シリーズの順番としては、今回読んだ方が最初だと思う・・・多分。 葉村はすんごい好きなタイプのキャラクターなのでおもしろい(*´∀`*)ほんとは星四つにしたかったんだけど、短編ってこともあって、玉石混交とまでは言わないけどやはり好き嫌いがあるため平均とると星四つに限りなく近い星三つなっちゃいました。
今回特に好きだったのは、『わたしの調査に手加減はない』かな。 「10年前に死んだ友人が、毎晩夢に出てくるんです。」今回の依頼は奇妙な内容。依頼人の友人は自宅マンションから転落して亡くなった。しかし、依頼人の夢の中で、友人は何かを訴えるような目でみつめてくるという。友人の死は自殺だったのか?彼女を自殺に追い詰めたのは一体誰?葉村は調査にとりかかる・・・。そして迎える驚愕の結末とは!? ってな感じです。 これはなんかすごい。人間の悪感情をフルに出した感じです。悪意のるつぼ。女のねたみ・そねみ・見栄・・・誰しも持っていて、でもみんなが持っていないふりをしたがる感情をえぐりだしたのがこの作品。たまりませんっ。このどろどろ具合(笑)でもこれが現実だったりするわけで。
どの話も、短編であるのに読み応え抜群です。連作短編って、ややもすると冗長になりがちですけど、これは違う。一話一話もラスト1ページまで結末がわからないというどんでん返しがあって楽しめるし、何話も読み進めても飽きがこず、緩急の付け方が絶妙です。 良い具材使って、いい料理ができたって感じ(*・∀・*) 一冊で色んな味が楽しめて飽きがこない。楽しい一冊でした!! === 17冊目 読了 === お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年02月07日 10時59分50秒
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