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テーマ:本日の1冊(3696)
カテゴリ:た行 男性
評価:★★★★★
エッセイ。 --- 梗概 ------------- 世の中には「週刊文春」をシュウカンブンシューと読む人たちが少なからずいるらしい。これは一体どういうことか?謎が謎を呼ぶ表題作をはじめ、正しいチョーさん言葉「松井?うん、全然いい」や、明治のマルチ人間である岸田吟香の真っ当な文章観についてなど、日本語の面白さを鋭く追究する好エッセイ。(「BOOK」データベースより) ----------------------- 先月黒く染めた髪。ふと気がつくと茶色くなっているのはなぜ・・・?まぁ毎度のことなんですけども。染まりやすい。パーマがかかりやすい。傷みやすい。黒くした髪がすぐに茶色くなるのは、先にあげた三つの中に要因がありそうだと根拠もなく思っております。髪に詳しい方、ご教示くださいませ。
ちかごろの朝日新聞は、今日ただいまの通念をもって容赦なく過去を断罪する傾向が、いよいよ強くなったように思う。昔は事情もちがい、人々の感覚も違うのだ、ということを認めない。国際常識や人権感覚は今も昔もおなじだ、という前提で叩く。これをやられては、過去はたまったものでない。 (P255より)
これはおもしろい!!このエッセイは最高です!!週刊文春に掲載されてたエッセイを本にまとめたものです。だから一話あたり5ページほどで、全部で50話ほど収録されているんですが、飽きることなくぐいぐい読ませます。 非常に勉強になることばかりです。目からうろこが落ちっぱなし!!
例えば、赤穂浪士の討入りの日について。討入りがあったのは、元禄15年12月14日。西暦にすると、1703年1月30日!!驚きです!! 西暦が採用されたのは明治5年。ゆえにそれ以前では、日本歴と西暦がぴったり一致することはなかった。微妙なずれが生じていたというのだ。 そのことについてかなり詳しい解説が色んな例をあげておもしろく書かれているので是非一読していただきたいです。
頻繁にみられる日本語の誤用についての話もおもしろい。 例えば、私もしばしば使う『閑話休題』。これの正しい意味は、余談はさておき本題に入ります。という感じです。私は『閑話休題』に関しては、正しく使ってきたと自負しております(笑) それが、最近では『楽しく雑談、休憩』といった意味で使われていることが多いとか。あの天下の(笑)朝日新聞もこの誤用をしているようで。新聞が日本語誤用って・・・呆れてしまいますね・・・。
他にも、『震撼させる』、『たくさんの人』等々。「私はちゃんと使えているわ!!」と少し鼻が高くなることもあれば、「ぎゃーー!!今までめっちゃ誤用しまくってたわ!!」と恥じ入るしかないことも(笑)
とにかく日本語の勉強になります。おもしろい。言葉って、当たり前のように使ってるけれど、実はすごく難しくて、奥深くて、おもしろい。何気なく使っている言葉も、語源やら、意味の変遷を知ると一語一語に重みや深みを感じることができます。そして、語源を知れば誤用は無くなる。 あと、意外といいのが、『あとからひとこと』と題された追記。連載後にわかったことや、読者から届いた手紙等について書かれているんですが、これがまたいい。文春でこのエッセイ読んでた人でも本を買う楽しみが増えると思います。
いやーーーこんなに内容の濃い、知識がぐっと凝縮されたおもしろい本があるなんて!!こんな安い価格で高い知識を提供しちゃっていいんですか!!って感じです。これは全巻読むしかない!!ってことで早速に蒐集にかかっております(笑) コスパがとてつもなく高い一冊です!!何度も読みたくなるし、思わず小学生ぶりぐらいに赤鉛筆右手に読んでしまいました(笑)線を引き引き熟読♪再読必至の一冊です。これは本当にお勧めなので、みなさまも是非ご一読を(*´∀`*) === 18冊目 読了 === お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年02月08日 23時25分58秒
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