人が恋に落ちる瞬間を、はじめて見てしまった――
と、いうわけで『ハチミツとクローバー』を見に行ってきました。見に行ったのが水曜日のレディースデイだからか知りませんが、見に行った満席の劇場には男が自分を含めて二人しかいないことにまず驚いたり(笑) 見る前までは、一体コミックスのどこまでが映像化されるのだろう?などと考えていました。だがいざ蓋を開ければ、そこには新しいハチクロワールドが待っていました。最近の原作モノ映画でいうと『NANA』とかが記憶に新しいのですが、原作コミックスを忠実に再現するのではなく、原作を噛み砕いて、新しい物語を再構築しているっていうのが良かったです。まぁコミックスのままだと終わりが見えないってのもあったのかもしれませんが、ただコミックスのままを映像されたって、そんなのアニメで事足りてますから。コミックス通り――という先入観のせいで、最初は何人かのキャラに違和感を持ってました(というか森田さんと花本先生)が、原作のそのままではないキャラクターの方は後半にはむしろ魅力的にすら思えました。それでいて、原作どおりの名場面はきちんと盛り込まれていたのでたいぶ楽しめました。私的最高名場面『土手でおんぶされながら告白する山田』の映像化は純粋に嬉しかったし、良かったぁ。原作を知る人なら分かると思いますが、あの5人が海に行くっていうのが、なんか感慨深かったです。 キャストさん、特に女性陣は凄かった。はぐはあんなにデカくないよと見る前に愚痴っていた蒼井さん演じるはぐは、もうはぐにしか見えないし。席めぐみさんの山田は、山田だったし。イメージが一番違った森田さんは、新しい森田像を作ってらして。単なる漫画の映像化、で終わらなかったのが何よりも楽しめた要因ではないかと。 最後にかかるスピッツの主題歌は、帰り道でレンタルしてきました。今、聞きながら感想を書いてみたりしてます。嵐の方の曲は、記憶していなかったので借りてませんが(汗 魔法のコトバを聞いてると、映画の場面が鮮明に甦ってきます。ええ曲です。そしてイイ映画でした。爽やかな気持ちにしてくれる映画でした。