ソフィーの世界
「なにかDVDをみたいね」
といって、DVDの棚をごそごそ探していたカタクリが見つけ出してきたのが「ソフィーの世界」でした。
ノルウェーのハイスクールの哲学の先生をしていた作者が西洋の哲学史をファンタジーにしてしまったこの作品の原作は大変なベストセラーだったのいう。
「哲学」なんて単語をうっかり口にすると、
「何言ってるのこの人?」なんて冷たい目で見られかねない日本の日常(ノルウェーでもかなり似た感じ?)なのだけれど、歴史が好きなカタクリにとってはこのDVDもなかなか興味深いらしい。
いっしょに見終わって開口一番。
「急ぎすぎるよね、あっという間に2500年を通り過ぎてしまうのはやっぱりちょっと無理がある。
それからkatakuriは
「やっぱり本で読もう」
と、英語版の「ソフィーの世界」に挑戦。夢中になって読んでいる。若い世代にも良く読まれたらしい。それでなくとも、世界的に活字離れがひどいのに、この決して薄くない本がこれほどまでに若い人たちの心をとらえるのはなぜだろう。
日本では、携帯小説なる、何ともお手軽な、個人的な気分や感情だけの世界にのめり込んだものが、大ヒットだというのだけれど。
あんまり面白そうなので私もぼろぼろになった日本語版を引っ張り出していっしょに読み始め、親子で夢中になっています。そして、ちらっと英語版を見たらこれがまた、英語としてもとても面白い。もちろん英語ではkatakuriにかなわないけれど、それでも辞書を引かずにわからないところは無視して、とにかくどんどん読むことだ・・というカタクリの主張がとてもよく分かります。親子で奪い合いながら「ソフィーの世界」の世界!!を楽しんでいます。学ぶことは楽しむこと!!
そのような風潮にかかわらず良いものは、強く人の心をと耐えると言うことなのかも知れません。歯ごたえのある、しっかりしたもの、中身の充実したものだからこそ、こころを深くと耐えるのでしょう。
ハリーポッターの全七巻を英語で読み通したときもそうなのだけれど、katakuriにとって読書には全く義務感というものが付きまとわない。今度の「ソフィーの世界」も、何か楽しい趣味に没頭するのと同じ、あるいはそれ以上のわくわくした思いで、その世界に浸っている。「自由な読書、楽しみの為の読書こそが力になる」というのは、こういう事なのだと思います。
覚えろと言われたら、単語なんか絶対に覚えられないと思います。昔からよく使われた「試験のための暗記用単語集」なんて言うのは、誰でも一度は手に取るけれど、おそらくほとんど役に立たずにうち捨てられてしまう のではないでしょうか。ところが、夢中になって読んだ「自由な読書」なら、覚えようなんて気持ちは全然無くても、文章のかたまりごと、気が付いたら自然に覚えてしまっている(結果として)のです。
イギリスでは(アメリカでも)本を朗読したものが書店でたくさん売られています。ハリーポッターの場合も、スティーブン・フライというそれこそ超一流の役者によって朗読されたものがあります。全部わからなくとも、、まるで一流の音楽を聴いているように、音そのものでも楽しめてしまう。そこで、活字と音の両面からしっかり楽しんで、結果として(あくまでも結果として)気が付いたら力がついてしまうというしだいなのです。
TOEICの試験の時、何が一番役に立ったか訪ねてみたのですが、一番役に立ったのは「ハリー・ポッター」、一番役に立たなかったのが「○○点突破問題集」の類だったそうです。ちなみに、試験用の勉強はほとんどしなかったけれどkatakuriの得点は、一回目980点二回目970点・・こんな事はどうでもいいことだけれど・・。
本当に、そんな結果のはどうでも良いのです。大切なことは、、本当に楽しいんで夢中になって楽しめば、あの大部の本がほとんど暗唱できるくらいに頭に入ってしまう、そんな人間の潜在能力の大きさだと思います。
つまらないことの暗記を強制さえしなければ、人間はこんなにすごい潜在能力を持っているのです。
そして何よりすばらしいのは、ソフィーの世界を通じて。2500年以上の人類の歩みを最高の先人達と追体験出来るということなのです。そのすばらしさに比べたら、細切れの知識の詰め込みなんて、どうでも良いくらい小さな事なのだとおもいます。断片的な詰め込みをすればするほど、学びから遠のいてしまうのです。教育も、人間らしい本物の学びの場となったとき、今では考えられないようなすばらしい実りがあとから、自然に、とぼとぼとついてくる気がしてなりません。
ところで今日はValentine Dayですね。valentineは昨日フォニックスでお話ししたマジックe何ですよね。だからヴァレンチンではなくてヴァレンタインとなるわけです。早速フォニックスが役に立ちました。
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ソフィーの世界(上)
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