カテゴリ:読書
『天井桟敷の人々』ででジャン=ルイ・バロー扮する主人公バチストが思いを寄せる女芸人ガランスを演じたアルレッティ。
アルレッティ 大好きな映画です! 彼女はセリーヌととても親しかったみたいです。 1956年、親友の俳優ミシェル・シモンと女優アルレッティによるそれぞれ『夜の果ての旅』と『なしくずしの死』の一部の朗読と、セリーヌが自作のシャンソンを二曲歌ったレコードが発売されました。 その時の事が、この小説に出てくるのですが、悲惨な状況の中の光のような楽しい場面です。 よしきた! 私は行動にかけちゃ、ナポレオンそこのけだ! それ行け! アルレットを片腕に!……もう一方にシモンを引っ張って! さあ前え進め!……スタジオはあそこかね?……突撃!……! さあ着いた!……勇気を出せ!…… ありゃ!……なんだこの洞窟は? 残骸、破片、がらくたの山だ、博覧会が三つか四つもあったみたいな!陰気な古道具ばかり……天井は? ノートルダム の三、四倍もある……紙粘土と漆喰を張りつめた、バカでかい天蓋!……ここです!ここがスタジオです!……厳粛な一瞬!……私たちの声!……失敗!……やり直し!……吹き込み直し!……まずシモンから!……正直言って、私は感動した……なんとも汚いその円天井が、鳴り響いた!……天井のせいじゃなけりゃ、アンプのせいだ! いつもは地味な私の声が、怖くて逃げ出したくなったくらいなんとも恐ろしく響いた!……効果ってやつだ!……とても信じられなかった!…… 二人の方は、そうは思わなかった!……ついでに何か歌って行けときた!……二人がそう言うんなら、よしきた……さあ、いち!……二……円天井のせいだろうとなかろうと!……私はそこにいたディレクターに、ちょっとフランス語の分かる男に、訊ねた……売りに出すってのはどうだろう?……私のシャンソンを、歌を、調子っ外れを?……うまく行くだろうかね?……小さなレコードを一枚、どんなもんだろう?…… このセリーヌがシャンソンを歌っているCDは買うことが出来ます。 『Anthologie 1894-1961』で検索すると出てきます。 Amazonで3308円でした。楽天ブログにamazonのリンク貼れません。 お値段、この前までもうちょっと安かった気が… 他所で2486円。ちょっと欲しいかも。迷ってます😅 Twitterで以下のアルレッティの言葉を見つけました。 セリーヌは二十世紀最大の作家、詩人でした。そして医師であったことも忘れてはなりません。魂の医師。彼の前には誰も魂を隠すことはできなかった。偉大な預言者でした。 アルレッティはサイレントからトーキーに移行した頃のスター女優ですが、サイレントのスター女優の言及がちらほら出てきてシュザンヌ・ビアンケッティとミュジドラが気になってます。 Suzanne Bianchetti 1900年代初頭に最初の映画に出演し、すぐにフランスで最も尊敬される女優の1人になったそうです。 ミュジドラ サイレント映画期に活躍。ルイ・フイヤード監督の『レ・ヴァンピール 吸血ギャング団』のイルマ・ヴェップ役、『ジュデックス』のマリー・ヴェルディエ役で知られるそうです。 以下引用です。 あの当時を、《幸せなフンス》を覚えている人たちは、シュザンヌのことを知ってるはずだ……映画女優の!《かけそくも青き光》を、《月の光》をバックにした霞みたいな化粧着姿の…なんてイカス女優だったろう、サイレントの女優だ、《トーキー》なんかじゃない……せりふはぶち毀しだ!……おしゃべり女が相手じゃシオれちまう、《サイレント》じゃなきゃおっ立つもんじゃない!…… サイレント~トーキーあたりの映画は大好きです。 彼女たちの出ている映画が観たい! 吸血ギャング団はありました!お値段が…Σ(°д°lll) 次回へ続きます。 クリックよろしくです☺️ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
November 1, 2020 04:27:29 PM
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