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メア・クルパ
『苦境…他』の苦境の次に掲載されている『メア・クルパ』です。 1936年12月に刊行されてます。 「メア・クルパ」とは、”わが罪により” ないし “謝罪” の意味のラテン語だそうです。 カトリック教会の謝罪文中で用いられるとか。 内容は以下の通りです。セリーヌにかかればこうなるっていう(笑) また長い引用になりました😅 キリスト教のいろいろな大宗教の実際に優れたところは、上辺を取り繕ったりはしなかったという点だ。幻惑しようとはしなかったし、一票を乞いもせず、みんなに気に入ってもらう必要を感じなかったし、腰をくねらせたりはしなかった。キリスト教の大宗教は<人間>を揺りかごにいる時期にひっとらえて、有無をいわさず、事実を知らせてやったもんだ。ずばり教えたんだ、《汝、醜悪たる癒しき腐敗者よ、おまえは断じて汚物でしかあるまい……生誕の時よりしておまえは糞でしかないのじゃ…… わかるかの?…… これは明白そのものの、あらゆることの枢要じゃ!…… さりながら……おそらく……おそらくは……つらつら惟るに……おまえにはまだ、かくも汚れて、糞のごとき、途轍もなきものであることをば、いささかは許してもらえるほのかな可能性がある……それは、短かかれ長かれ、おまえが生きてある限り、あらゆる試練と苛烈な人生とは、厳しい試練にほかならん! 息切れするでないぞ! わざと事を厄介にするでない! おまえの魂を救え、それだけでも大したものじゃ! おそらく苦難の終りには、おまえが申し分なく品行方正ならば、《だんまり》の英雄ならば、節操を全うして死ぬるであろうぞ…… が、これとて確かではない……誕生の時よりは死の時の方が、ごくわずかながら腐敗は少なかろう……しかも、おまえが暁よりは呼吸の楽になる夜になる夜に死ぬならばの…… ただし、のぼせ上がるでないぞ! それだけでお仕舞いじゃ!…… 注意せよ、大きな事に手を出すでない! 糞にはそれが限度じゃ!……》 こうさ!これが真面目にいわれたんだ! 本物の<教父>たちによってだ!連中は自分の道具のことはよく識ってた!幻想なんぞで目が眩んだりはしなかったのさ! どこで切って良いんだかで引用長くなってしまいます😅 原罪って思想が昔から大嫌いです。 それはこういうモノなんだぜってセリーヌさん言ってくれてるみたいです。 さらに引用です。 <重要な点> はだ、奴らは殺すってことだ…… 未教化時代にどれだけ頑なに信仰を捨てなかった憐れな信者が殺されたもんだろう、火炙りの刑で?…… ライオンの顎で?…… ガレー船漕役刑で?…… 徹底的に尋問されて? マリアの処女懐胎のために? 聖書の三節のために? 算きれやしない! 動機? 手当たり次第!…… なくったって構やしない!…… 時の流れも多くは変えなかったんだ、この点に関しちゃ! 奴らがその頃の連中より気難しくなったわけじゃない! 奴らはありもしないごたごたを種にして誰彼構わず殺すだろう! 見せかけの <共産主義> だ!…… あんなものは今われわれがいる時点ではなんら重要性なし!…… あれは、一個の思想のために死ぬってこと、でないんならなんのことやらトンとわからん!…… ま、奴らはそれでも純なもんだ、そんなこととは知らないで!…… 奴ら、夢見る際には充分に計算することだ、ひょっとして、まさにそれが <希望> ってもんかな? 同時に麗しき未来ってわけ! 戦争ってものについては、奴らにゃ原因がわかることなんぞあるまい!…… ますますおっそろしいものになる! 誰ひとりそっとしといてはもらえんだろう!……それで誰も彼も死んじまうんだから……俄か英雄になったりして……さらには塵!…… 奴らが <地球> の片づけをするだろう…… 奴らはまったくなんの役にも立たなかったんだから…… <思想> を使ってお掃除だ…… 書いてある通り、共産主義は人を殺す主義です。 怖いったらないです。 クリックよろしくデス☺️ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
December 18, 2020 09:00:05 PM
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