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カテゴリ:読書
Y教授との対話 結構爆笑な小説なんですが、セリーヌの反ユダヤ本を読むために借りた本なので、今コレいらないっつー気持ちが先立ってもーて😅 こういう読書は勿体ないかもしれません。 セリーヌがインタビューされてる話なんですけど、もう滅茶苦茶で🤣 セリーヌ研究のPDFを見つけたのですが セリーヌの「感動的文体」の生成 ───ドイツ三部作前史─── この60ページからY教授…について書かれていますので、興味のある方は読んでみてください。 セリーヌ独特の「…」について書かれている所を引用します。 ───よしきた!……三つの点々(トロワ・ポワン)なんだ!こいつは非難ごうごうだったよ!皆この《三つの点々》に唾を吐き掛けやがった!……ああ、あいつの三つの点々ね!……ああ!あいつの三つの点々か!……あいつは文章の締め括り方を知らないのさ! なんて言いたい放題言ったもんさ! 思い付く限りのだぜ、大佐! ━━中略━━ ───そのトロワ・ポワンの代りに、ともかく何か言葉を置けるんじゃないですかね、そう思いますがね! ───戯事だな、大佐!またしても戯事だよ!……感動的物語では駄目なのさ!……あんただってヴァン・ゴッホに向って彼の描いた教会が歪んでるなんて文句は付けんだろう? ヴラマンクに向って彼の描いた藁ぶきの家はぶっ壊れてるとか!……ボッシュに向って彼の絵には尻尾も頭もないとか?……ドビッシーに向って拍子を無視してるとか? オネッゲルに向っても同様、文句を付けたりはせんだろう!私となるとそういう権利が全然ないってわけかい? そうなのかい? <諸々の規則>を守る権利だけしかないってわけかい?……アカデミーのスタンスだとかさ?……ずいぶん酷いじゃないか? ━━中略━━ ───ええ、でもあなたの三つの点(トロワ・ポワン)はどうなんです?…… ───私のトロワ・ポワンは絶対に欠かせないのさ!……欠かすわけにはいかんのだ、畜生!……繰り返すよ、我がメトロにこいつは絶対欠かせないんだ!わかるかね大佐? ───何故です? ───感動のレールを敷くためにさ!……わかり切ってるじゃないか!……砂利の上なんだぜ?……いいかい?……我がレールもレールだけでは保たないんだ!……材木が要るんだ!…… セリーヌのトロワ・ポワンは、いつの間にか出てくる感じがします。 普通の文から気がついたら……にハマり込んでいて、感情の昂りのように私には感じられます。 リズムのようで音楽的な感じもあり、だんだん盛り上がるボレロのようでもあると思います。 ゼンメルヴァイスの生涯と業績 1925年の若いセリーヌが書かれた文です。 しかしかなーりいい加減に書いてるようでして(笑)訳者が相談したブダペストのゼンメルヴァイス歴史医学博物館館長のヨーツェフ・アンタル博士は「セリーヌの論文は間違いだらけで、学問的に全く無価値です」と言い切っておられるとか。(ノ∀`) ただ、ゼンメルヴァイスという人を知る事が出来た事は良かったです。 消毒法の先駆者で、医学会の非常に重要な人物だと思いますが、名前すら知らんかったので。 wikipedia―センメルヴェイス・イグナーツ とりあえず『フォード社における医療』『ゾラに捧ぐ』はスルーで良いかな ^^; セリーヌ節が確立されていない頃の若いセリーヌの論文です。 最後に掲載されてる『ケツの狂躁病者に』は最高すぎて5ページ弱の短い文章だし、もう前文引用したいぐらいです。 次回なんか書きたいと思います。 クリックよろしくデス☺️ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
December 27, 2020 04:58:17 PM
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