テーマ:世界の歴史(88)
カテゴリ:読書
種の保存 まずは引用から。 人間存在の最高の目的は、国家の維持やあるいはまったく、政府の保持ではなく種の保存であるということである。 どーもこの訳が読み難くて、句読点や接続詞の位置がおかしくないっすか? (´ε`;)ウーン… 世界はわが近代民主主義の観念にしたがって、すべての決定が数の点でより強い人種のために有利な結果になるか、あるいは世界は自然的な力の秩序の法則によって支配され、残虐な意志をもつ民族が勝つことになり、したがって自制する国民の勝利にはならないのである。 ヒトラーを貶めるのによく使われるのが『選民思想』でしょう。 wikipediaを見てみますと、ナチスのアーリア人優等思想については3行ほどで、ユダヤ教・キリスト教について多く書かれています。 選民思想って言えば、ヒトラーよりユダヤ教ですよね。 この国家を「宗教」として航海させ、かくしてアーリア人種が宗教的宗派につねに許容する心がまえのできている寛大さによって自己を安全なものにしてきたことは、まだ見たことのない最も天才的なトリックに属する。というのは事実上モーゼの宗教は、ユダヤ人種保存の教説にほかならないからである。それゆえこの宗教は、一般にユダヤ人種保存のために問題となりうる社会学的、政治的な、同様に、経済的な知識分野を、ほとんどすべて包括しているのである。 多少の偏った思想は、ヒトラーは持っていたと思います。 しかし自分等の人種は特別だなんて、日本人もよく言ってませんか? そして『種の保存』については、選民とはまた違う、大事な事だと思います。 まさかと思うでしょうけど、現実的に現在白人が絶滅の危機にあると聞きます。 セリーヌもそれを心配していました。 ルイ=フェルディナン・セリーヌ『リゴドン』その2 ──白人種の危機など── ヒトラーはキリスト教を信じていたようですが、セリーヌにはわかっていたのでしょう。 ──宗教は一つしかない、カトリックだろうとプロテスタントだろうとユダヤ教だろうと……つまりはみんな"幼なきイエズスの店"の支店さ……連中が喧嘩してるじゃないかって?贓物のえぐりっこして?……なにをくだらない!……ありゃあ野次馬向けの八百長さ!たった一つ、ほんとうの大仕事じゃあ連中は完全に一致協力してるんだ……その仕事ってのは、白色人種の愚昧化さ、殲滅さ。 自分の人種に危機感を持つ事は、宗教的な『優生思想』とは全く違いますよね。 いくつか引用します。 自己保存の格闘においてお互いが戦うばあいに、英雄的な徳をほとんどもっていないような、あるいは敵の寄生民族の虚偽の策略に対抗できないような民族は、敗北させられる。 ユダヤ人問題を解決することなしに、ドイツの再生や興隆を試みることはすべて無意味であり、不可能だということである。 永遠の闘争において人類は大きくなった──永遠の平和においては人類は破滅するのだ。 ヒトラーは実際よりもあまりにも酷い人物像が作られたと私は思っています。 ただ、逆に過剰に崇める人達もいるので、自分としては少し注意して、人の意見に引っ張られずに判断したいと思っています。(ちょっと引っ張られていた感あり😅) 第一次世界大戦後のドイツを救った英雄であるのは間違い無いんじゃないかと思いますが、この本を読んでも偏った思想はやはりあるんですよね。 「T4作戦」などは、どう判断したら良いのやら……ほんと真実は何なのかは分からないです。 まあこれだって本当かはわからないですね。 wikipedia「T4作戦」 ナチ時代の患者と 障害者たち 私は大好きなセリーヌを信用したいとの思いがあり、このT4作戦とか見ると戸惑いハンパないです😔 以下の記事も是非読んでいただけたら、と思います。 ルイ=フェルディナン・セリーヌ『死体派』その3 ―ナチスドイツ― ルイ=フェルディナン・セリーヌ『リゴドン』その2 ──白人種の危機など── この本のレビューもなかなかゴールに辿り着けないですが(;´∀`)ちょっとづつ地道にUPしていきたいと思っています<(_ _)> ※近況ですが、こちらフツーにストーブつけてます:(;゙゚'ω゚'):サムィー 昼間は外歩いてると暑かったりするんですが。 この前鍋もやったし10月って冬でしたっけ🙄ってな感じです😂 でもベランダから綺麗な紅葉が見えます🍁 クリックよろしくです お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
October 24, 2021 09:00:06 PM
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