テーマ:世界の歴史(88)
カテゴリ:読書
100分 de 名著 を見て、面白そうだと思い図書館で借りて読みました。 名著113「群衆心理」:100分 de 名著 - NHK 1895年に書かれたこの本が、現代の重要な問題を指摘しているようで驚きです。 上のサイトから引用します。 ル・ボンによれば、「群衆心理」は、為政者や新聞・雑誌等のメディアによってたやすく扇動されてしまうという。彼らは、しばしば、精緻な論理などを打ち捨て、「断言」「反復」「感染」という手法を使って、群衆たちに「紋切り型のイメージ」「粗雑な陰謀論」「敵-味方の単純図式」を流布していく。極度に単純化されたイメージに暗示を受けた群衆は、あるいは暴徒と化し、あるいは無実の民を断頭台へと送り込むところまで暴走を始める。 ヒトラーがこの本を参考にしたと言われていますが、『わが闘争』にル・ボンの影響が見られますが、むしろこの本で言われている群衆心理が、ヒトラーを極悪人にしているのではないか、と私には思えます。 一方的に同じ方向に動かされていく人々というのは恐ろしいです。 第二次世界大戦での敗戦を経験した日本が、それを経験した人々が必死に伝えてきた事を、今こそ思い出すべきではないでしょうか。 あの時の日本はまさに群集心理に動かされた気がしてならないです。 「断言」「反復」「感染」 群集心理の利用の仕方みたいな事が書かれています。 「断言」「反復」「感染」によって人は何故考える力を失うのでしょうか。 催眠術的なものなのでしょうか。 群衆は、ただ過激な感情にのみ動かされるのであるから、その心を捉えようとする弁士は、強い断定的な言葉を大いに用いねばならない。誇張し断言し反覆すること、そして推論によって何かを証明しようと決して試みないこと、これが、民衆の会合で弁士がよく用いる論法である。 英雄 これはウクライナが浮かんでしまいました。 犯罪的といえば、確かに群衆はしばしば犯罪的である。しかし、またしばしば英雄的でもあるのだ。群衆は、容易にある信仰、ある思想の勝利のためには身を殺すにいたるし、名誉光栄のためには熱狂するし、十字軍時代のように異教徒の手から神の墓を解放するためには、あるいは一七九三年におけるように国土を防衛するためには、ほとんど食糧や武器がなくても誘いの手にのるのである。これは、もちろん、やや無意識的な英雄的行為ではある。しかし、歴史がつくられるのは、このような英雄的行為によるのである。もし単に、冷静に考えぬかれた偉大な行為のみが民族の名誉になるべきものとすれば、このような行為で、世界の歴史に記録されるものは、まずないといってよいであろう。 国のために老人から子供まで武器を持って戦えという大統領に賛成ですか? 他国の応援の為に人を殺しに参戦するのは美しい行為ですか? 停戦を促すのではなく、武器を送っての支援は正しいですか? 次回に続きます。 良かったらクリックやフォローよろしくです お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
June 11, 2022 05:03:09 PM
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