「すべての雲は銀の・・・」上下
作者:村山由佳 恋愛をめぐる人間関係に傷ついた青年が、普段の生活を離れ、いつもと違う人々に囲まれた日々を過ごすうち、ふと気がつくと自分の心は癒されている。また自分自身の言動が、周りの人々を癒していることにもちょっとだけ気づかされる。 全うで当たり前なことだけど、人はそんなにまっすぐは行動できないし考えられない。でもそういうことをまっすぐに言ったり行動したりする人々もいる。だからこそ彼も癒されたのだろう。青年自身、心に傷を負っている割に、それ以外についてはとてもまっすぐな気持ちを持って行動する。そういうことも彼自身を癒す一助になっているのだろうなぁ。人の心のひだにしみこむ話。やっぱり村山由佳すごい。