便利とは何か、人生とは、活きるとは……。
便利とは何か?辞書によると「それを使う・(そこに有る)ことによって何かが・都合よく(楽に)行われる様子」とある。また生徒との現代文の読解の時間に、あるテキストには「欲しい物が素早く手に入ること」という説明がありました。簡にして要を得たものと思いますので、こちらの解釈を使わせて貰いましょうか。欲しい物が最初から明確に分かっているという前提に立てばこれは殆ど完璧な「人間の理想」でありましょう。しかし何が一体自分にとって一番に必要なのか?或いはまた、そもそも自分は人生に何を求めているのか?そんな風に自問自答する人間が居たとしたらどんな事になるのでしょうかね……。そんなバカは早くこの世から消えてしまえ―、とでも言えばよいのでしょうか。その目障りなバカの代表者の様な私は、世間からは無言の内に白眼視され、無視され、変人扱いされ続けて来ました、つい最近までは。ここでもう一つ質問です。機械と人間との決定的な違いは那辺にあるか、という疑問。お分かりになりますか。結構、難問でしょう。答え、何も違いはありません。吃驚しましたか、それとも冗談も休み休み言えとお怒りですか。からかっているのでも、冗談を言ったり無駄口を叩いているのでもない。大真面目に皆さん方に問い掛けをしたのですがね。つまり、機械がこの世で最高の産物であると考えている人にとって完璧な合目的性を備えたロボットこそ理想そのものでありましょう。あらゆる人が忌み嫌う危険で、退屈で、困難なだけの仕事をロボットたちは進んで、積極的に、どんな場合にも「いや」と言わずに完璧にこなす。ブラボー!万歳!フラー!嫌な事、苦しい事は全部を彼らに任せて、我々人間は昼寝でもして過ごす事にしましょうかね。えっ、崇高な仕事が沢山残っている?!本当ですか、例えばどんな事です?困難な事、苦しい事を除いてしまったら後には「崇高」の「す」の字も残ってはいませんでしょう。最後にダメを押す心算で究極の極論を申し上げます。現代はスポーツが盛んでプロの一流選手が英雄として持て囃されていますが、超一流のアスリートなど何処かロボットに酷似していませんでしょうか、あの人間離れしたアクロバティックな曲芸技と言い、筋肉隆々たる容姿と言い。観客席の大衆は目だけ異様に光らせながら自分達の英雄の勇姿に熱狂し、興奮する。何か異様な雰囲気を感じているのは変人の私一人だけでしょうかね。運動好きの私はスポーツなどは見るより、ド下手でも自分の身体を動かす方がどれだけ楽しい事か、と思っています、常日頃から。苦は楽の種、楽は苦の種、なのです。人生のパラドックスとはこれ。皆さん、篤とお考え下さい、じっくりと十分時間を掛けて。何度も書いている事ですが、疑問、質問、反論など何なりと歓迎いたします。一方通行は詰まらないでしょう。コミュニケーションを取りましょうよ。