野辺地の売り。その二―坂本食堂
具体的な野辺地のご紹介の第二弾ですが、最初のにご紹介した「松浦食堂」の謂わば商売敵の「坂本食堂」をご紹介いたしたいと思います。青い森鉄道の「野辺地駅」で下車して、駅前のロータリーの駅を背にして右前方にあるのが何の変哲もない「坂本食堂」です。おばちゃんがひとりで切り盛りしているローカル駅前の みすぼらしい 小さな食堂ですが、ここのオウナーのおばちゃんが実に素晴らしいのでありますね。野辺地駅の隣に野辺地観光協会が経営する物産会館がありますが、そこにこの坂本食堂のおばちゃんが描いた数々の絵が展示されていますよ。正直、素人の素朴な ポンチ絵 のような一見して稚拙な絵の数々ですが、実に 素晴らしいの 一語に尽きる傑作ばかりなのであります。是非、ご自身の眼で実地に鑑賞なさってください。これが、野辺地の本質的な魅力の全てを如実に物語っている、実際。言葉ではその魅力の十分の一もお伝えすることができない。本当に 象徴的な 魅力を持った貴重な作品なのでありますから。ことほど左様にみちのくの秘宝・野辺地の魅力は、実地に 苦労して 大金をはたいて足を運ばなければわからない、奥深い、奥ゆかしい 文化力にあふれた チャーミングさに満ち溢れているのであります。 人、自然、文化…、全てが生まれたばかりの純粋無垢な状態で 奇跡的に 現在に伝えられている。そうとしか表現ができない、そんな魅力の展覧会場が、何気ない表情で訪問者をホスピタリティ一杯のもてなしで、さりげなく出迎えてくれる、間違いなく。 道ですれ違う何気ない人々の優しさが、旅人の琴線に直に触れてくる。初めて訪れた土地なのに、実に懐かしく、心休まる土地柄―。日本の田舎の持つ、原風景の魅力の悉くがこの地には原石のように転がっている。そんな風にしか、表現しようがない日本の中の 日本 なのでありますから…。是非、ぜひ、ご自身の足を使って、出来れば 少々の お金をつぎ込んで、野辺地を体験なさってみてくださいませ! 衷心よりお願い申し上げます、皆様お誘い合わせの上で――。