神慮に依る「野辺地ものがたり」
第 百三十六 回 目 今回は、アイスブレイクの一例を取り上げてみます。 保育園や幼稚園などでの、緊張を解きほぐす最初のパフォーマンスとして―「皆さん、こんにちは。初めまして、宜しくお願い致します。 堅苦しいご挨拶はこのくらいにして、みんなに楽しいお友達を御紹介しましょう。ホタテガイって言う、名前です。みんなで一緒に大きな声で、呼んでみましょう。 はい、ホタテガーイ、出ておいでよ、元気なお友達が君の事を期待して、待っているからね。はい、もう一度、一緒に、ホ・タ・テ・ガーイ」と叫んで、後ろを振り向き、隠して持っていた帽子(又は、お面でもよい)をかぶり、正面に向き直る。 ここからは完全に 野辺地弁 にして、元気よく「ハーイ、わ はホタテガイだ、みんなのどんな相談にも乗るから、何でも気軽に相談してけれ」などと、子供たちに近寄って握手などをして、スキンシップ類似のハートウォーミングな接触を図る。 この後の展開は、アドリブで会場全体の雰囲気を盛り上げ、友好的な空気感を醸成する。 そして、例えば「なぞなぞ遊び」をやってみる。 次にその一例を挙げてみましょう。 ホタテガイ「 乗っても歩かないといけない馬って、どんな馬? 」(ヒント:二本足で乗るの にコツがいるよ。答え:竹馬) ホタテガイ「 入れると出したことになる物って何? 」(ヒント:つまり、出す時に入れる よ。答え:手紙) ホタテガイ「 落ちろ、落ちろ!、と言ってくる豆ってどんな豆? 」(ヒント:落ちるの を別の言い方で、言えば…。答え:ラッカセイ、落下せい!・落花生、つまりピー ナッツの事) ホタテガイ「 歳をとっているけれど、何時までも美しい魚は? 」(ヒント:歳をとっていると美しいの共通点は? 答え:カレイ。加齢・かれい でも、華麗・かれい だから) ホタテガイ「 アメリカの橋って何色? 」(ヒント:字をよーく見てみよう! 答え:アカ、 アメリカの端の字はアとカ) コカブちゃんでの例は― コカブちゃん「 幼稚園、小学生向けのなぞなぞをやりますよ。座っているのに、空にあるも って何? 」(ヒント:畳の上にきちんとすわっているよ。答え:星座。正座と かけている) コカブちゃん「 王様が良い返事をして出かける場所はどこでしょうか? 」(ヒント:王様は 英語ではキングだよ! 答え:ハイキング。はい、キング・王様) コカブ「 食べると安心するケーキって何? 」(ヒント:ホ っと安心するよ。答え:ホット ケーキ。食べると ほつと 安心する) コカブ「 一度穴に入ると、なかなか出てこない 虫 って何? 」(ヒント:雨上がりによく 見かけるよ。答え:でんでん虫。出ん、出ん 虫なので) コカブ「 使う前には切るけど、全然細かくならないものは何? 」(ヒント:切って、配っ て、遊ぶよ。答え:トランプ。遊ぶ前に、切り・シャッフルし ます) コカブ「 夜に使う台所用品って何? 」(ヒント:お湯を沸かしたりするよ。答え:やかん。 やかんだけに、夜間に使う) コカブ「 食べると、お父さんの事が嫌いになってしまうフルーツは、何? 」(ヒント:お父 さんを違う言い方にしてみよう。答え:パパイヤ。パパがイヤになる) コカブ「 いつも声が枯れている犬ってどんな種類? 」(ヒント:枯れた声を、何と言う?答 え:ハスキー。ハスキーボイスで、枯れた声) コカブ「 いつもカモのことを怨んでいるように聞こえる鳥は? 」(ヒント:鴨のやつめ!み たいな感じ 笑い 答え:かもめ。カモめ!) コカブ「 真っ黒なのに、点々をつけると透明になる物は何? 」(ヒント:真っ黒な鳥といえ ば? 答え:カラス。点々・濁点 をつけるとガラスで、透明になる) ここで、「迎合」と「ホスピタリティー」の違いについて考えてみたいと思います。 迎合とは、自分の考えを曲げてでも、他人の気に入られようとする事です。大衆迎合の政治家などと言った具合に使われますよ。つまり、下心があるわけですね。相手の意を迎えて、妥協し、最終的には自分の望みを達成させる。政治家ならば、一票が欲しいのです。喉から手が出るほどに選挙での票が欲しい。で、表面的には選挙民の望みにそうような、「オイシイ」ことを並べ立てる。本音では、選挙民、国民の事などほんの少しも考えてなどいない。これが、迎合する者の正体でありますから、政治はいつまでたっても良くはならない。その場しのぎの 弥縫策 だけに終わってしまうのが、常であります。 これに対して、本当のホスピタリティー・持て成しとは、本心から、虚心坦懐に相手を迎え入れ、真心を以て応接する。相手の気持に生真面目にお付き合いして、相手が心底からリラックス出来、エンジョイ出来るように粉骨砕身して、これ努める。ですから、下心などは欠片(かけら)も、微塵もない。 ですから、厳密な意味で言えば、利益・営利第一主義の商売人には、迎合的な似非(えせ)のホスピタリティーは見られても、真の もてなし は、そのマインド・精神は地を払ってしまっている。それが荒廃の極に到っている商業主義の現状でありましょう。 そして私・草加の爺が目指している「読み聞かせの会」からスタートして、日本の一大エンターテインメントの拠点とする、遠大な野辺地町おこしプロジェクトの目標は、心温まる持て成しの心を精華とする、正にホスピタリティーのメッカを構築する事こそが、それであります。反時代的ジジイの反骨精神のフル発揮! 実に、古屋克征の畢生の大仕事として、これにすぐるものは無いのであります、本当に…。