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清掃生活 * seinarukurashi

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2008.11.11
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カテゴリ:せいなるくらし
36歳という若さで。
8歳の一人娘を残して。

11月9日に、突然あなたが死んでしまった。

あなたは私の子どもたちを、ほんとうによくかわいがってくれた。
はるか昔、あなたが小さな女の子だったときから、ずっと私のことを慕ってくれていたのはちゃんとわかっていた。



でも私は正直言って、あなたのことが苦手だった。



あなたの好意は私にとっては迷惑だった。
あなたの贈り物はうっとうしかった。

あなたの言葉や行動を、内心いつも批判していた。
うちに遊びに来るときいたときには、ひそかに舌打ちさえしたのだ。


そんな私のまなざしは、あなたにどんなふうに届いていたのだろうか。


棺の中で、もう動かなくなってしまったあなたのお顔を見ていたとき、私の胸の奥底にある深い井戸から、ごめんなさいという言葉がとめどもなくあふれ出る。

それはやがて静かな泉となって、汚れきっていた私を清めてくれるのだ。


こうして静かな泉の中にいると、ありありとわかる。

私が完全に間違っていた。
問題があるのは、すべて私のほうだったということに。


今まで抱えていたさまざまな「問題」が、一気につながって氷解していく。

あのときのあの問題、あの人との別の問題。


なあんだ。根っこはみんな同じだったんじゃないか。
あなたの尊い命を失うことによってしか、気づけなかったなんて。


まるでオセロゲームで黒のコマが一気に白に変わるように、
それまで「マイナス」だっとことがすべて、「プラス」にひっくり返っていく。

あなたが死んだとき、私の中で、ささやかな回心が起こったんだ。



佳代子。

今、あなたに会いたい。





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Last updated  2008.11.12 18:23:28
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