みなさんは、自分の嫌いな相手、苦手な人に出会ったら、
どうしますか？

逃げる？
無視する？

でも、そのどちらも出来ない場合はどうしましょうか？

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この日、我が町東出雲町の揖屋町では、
毎年恒例「穂かけ祭り」が開催されました。

僕は、友人のIpくん宅へお邪魔し、
ビールをいただきました。

Ipくん宅は、祭りのメインストリート沿いにあり、
目の前に露店が軒を連ね、山車が通り過ぎます。



そのIpくん宅の玄関先で飲んでいたときのこと。

どこからともなく、酔っ払ったおじいさんがやってきて、

「お前ら、ここで何を売っちょうだ？」

と絡んできました。

僕は（厄介な親父が来たな）と、無視しようと思ったのですが、
Ipくんは、違いました。

「俺たちはね、愛と夢を売っちょうわ」

「は？」とキョトンとする泥酔のおじいさんに、
「まあ、そこに座りなよ」と誘い、

「おじさん、どこ住んでるの？」
「どこで働いてる？」
「その服、カッコイイねぇ」

しまいには、

「おじさん、ビールが良い？　それとも焼酎？」

と言って、ビールを持ってきて、

「一緒に飲もうよ！」

と、ビールを差し出していました。
さすがのおじいさんも、ビールには口をつけませんでしたが。

しばらくして、家族の方が探しに来られて、
おじいさんは、無事帰宅することができました。

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僕は、結構な人見知りで、
知っている人を見かけても、
声をかけなかったりします。

気恥ずかしかったり、「人違いだったら、どうしよう」と思ったり、
「どんな話題を話せばいいんだろう？」と考えてしまったり。

知っている人で、こんな状態だから、
ましてや、見ず知らずの泥酔したおじさんなんか、
以ての外です。



でも、Ipくんは違った。

話しかけるどころか、
受け入れて、迎え入れています。

いつでも「Welcome」なんです。

そんなIpくんを見て、
最初に（厄介な人が来たな）と思った自分を恥ずかしく思いました。

「笑顔で接することが大事」と書きながら、
このザマか、と。

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悪意を持った人なら、話は別ですが、
好きな相手でも、嫌いな相手でも、
基本的には「笑顔でWelcome」が大事だと、
改めて感じた、祭りの夜でした。