テーマ:韓国!(17200)
カテゴリ:韓国人
かつて日本で韓国とは忌み嫌われるものであった。
在日韓国人は、日本で差別されるものであった。 「喝!」の張本勲選手が、差別を受ける在日韓国人がなれるのは、やくざとトラック運転手しかなかったと言った発言を何かで読んだことがある。 ソフトバンクの孫正義社長は、2010年6月25日(朝鮮戦争勃発のあった6.25だ)の株主総会で生い立ちを語り、在日韓国人として差別を受けて辛かったことに言及した。 ところが現在、韓流ブームが起こり、日本で韓国人であることがかつてとは違う意味を持つようになってしまった。日本でとても難しいことだと思われたことが、あっという間に起こってしまった。 ドラマを通じて日本人の中には感じられなくなった人間の魅力が韓国の人の中に感じられるようになった、という理由もあるのではないだろうか。冬ソナのヨン様もそんな魅力で日本のおばさまたちを魅了した。最近ではツイッター等で孫正義社長の露出が増えて、人間的魅力を見せつけ、すっかり彼を尊敬するようになった人も多いと聞く。 私も韓国に来て感じたのは、日本とは違う魅力を持った人たちがいる面白さだった。面白いっていう表現は、あまり正確ではないのかも知れない。すごいっていうのも陳腐だし、変に歯が浮くような表現だ。なんなのだろ。でも、すごい人がいるのだ。 朝、珍しく韓国のテレビ番組が流れていた。(最近私はほとんど韓国の地上波放送を見ない)すると私のゴルフコーチによく似た若い女性が出て、何かを語っていた。とても純粋そうな、まるで田舎から上がってきたような明るい女性だった。純朴な語りにしばらく耳を傾けていると、その話にどんどんと惹かれて、ついに最後まで聞いてしまった。 彼女は女子プロボクシング、ライトフライ級四大機構統合チャンピオンのキムジュヒ選手(25歳)だった。彼女の話は、前回のブログの韓国スポーツの世界とはまったく反対側にある内容だった。彼女は幼くして両親が離婚。父親は脳梗塞で倒れる。極貧の中、姉と助け合いながら生きていく。お金が儲かると聞いて幼くして始めたボクシング。激しい練習で足の指の爪はほとんどがはがれてしまう。世界戦を前に病院で白血病と間違われるほど血が薄いことが発覚するが、彼女はそれでも世界チャンピオンになり、防衛戦のプレッシャーからますます自らを練習に追い込んでいく。あるとき早朝から夜中まで這って山を登るトレーニングをしたため爪のはがれた足の指から感染症になり、足の親指を切断してしまう。(そんなトレーニングを自らに課す精神力は尋常ではない!ボクシング馬鹿だ)そのことでタイトルを失い、賞金を稼げなくなってしまう。天を恨み、すべてを失ったショックで鬱病になり精神科治療を受けるが、あるときこのままではいけないと悟り、再起すべく恩師のボクシングジムを訪ねる。よろける足を鍛えながら再びチャンピオンの道を歩んでいく。 スポ根マンガのような、いやマンガでも書けないような25歳の彼女の話にテレビのスタジオでは涙涙、私は驚愕した。こんな日本人が今日本にいるだろうか。それも彼女は女性なのだ。貧しくて貧しくて単にお金を稼ぎたかっただけのただの純朴な女の子・・。 親が子供にお金をつぎ込み育てるスポーツ選手とは対角線上にあるハングリーな選手。しかし同時にどちらも人生にすごい思いを込めていることには違いない。そんな彼女には本当に幸せな人生を送ってほしいと心から思った。 ---- キムジュヒ選手に関して、Yahoo!Japanで検索したら出てきました。 凄惨過ぎるタイトルマッチ キム・ジュヒ vs ジュジース・ナガワ 彼女の試合がYouTube貼り付け動画で見れますが、試合に対しては極めて重要で批判的な見解が述べられています。 キム・ジュヒは元気 同じブログの記事で、彼女のことについて詳しく出ています。 韓流スターもいいけれど、こんな隣人をも応援してほしいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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