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韓国ソウル便り 私の韓国レポート番外編

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2017.01.04
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テーマ:韓国!(17200)
カテゴリ:韓国
なぜ韓国は反日なのか考えた記事を書きました。

「韓国はどうして反日なのか考えた」


「韓国はどうして反日なのかを考える」

国民統合のための国家アイデンティティを韓国で考えたときに日本植民地支配から独立を勝ち取った国というストーリーしか見当たらないから、そのストーリーに依存しているというような内容を書いたわけです。

でもよく考えてみると疑問が残ります。
そもそもそこまでしてネガティブな国家アイデンティティを立てたり、依存する必要があるのかと。

国家アイデンティティ欠如というよりは、国家アイデンティティの傷、痛みがあるということかも知れません。

それは植民地支配をされた国という事実ではないでしょうか?
日本は歴史的に運良く成功裏に近代国家移行を果たしました。
もちろん運だけでないでしょう。我々先人の血みどろの努力もあった。

しかし時代の波に取り残された多くの国や民族は列強の植民地支配を受けたり、国を持てずに帝国の少数民族として支配されたりという悲哀を味わったわけです。
未だに国を持てない民族も存在するわけです。

韓国も支配を受けた。

「国のために死ねるか!」のタイトルで書いた伊藤さんの本「国のために死ねるか 自衛隊「特殊部隊」創設者の思想と行動 (文春新書)」でこんな話が出てきます。

海上自衛官である伊藤さんが合同演習か何かの理由で乗り込んだアメリカ空母。そこで黒人やネイティブアメリカン(いわゆるインディアン)の同僚とやりとりが出てきます。
ネイティブアメリカンの同僚が伊藤さんに黒人兵と仲良くするなといいます。
彼曰く、黒人は白人に屈して奴隷になった子孫で誇りを失った人間たちなのだと。
ちょっとむっときた伊藤さん、黒人同僚の肩を持ち反論します。
「君たちだってなんちゃってアメリカ人を気取ってるではないか?なぜ白人支配のアメリカから独立しないんだ」
するとネイティブアメリカンの兵士は無言になって天を仰ぎ、ぼろぼろと涙をこぼし始めました。
伊藤さんは言ってはいけないことを言ってしまったと知ります。
わずか数十年前に先輩が戦ったアメリカの軍艦に乗り込んで浮かれている日本人の自分にそんなことを言う資格はなかったと…

個人でも民族でも心の中心的属性とも言える自尊心を持っています。
発展の原動力ともなりますが、葛藤や軋轢のみならず戦争の原因にもなっている自尊心。

この自尊心が受ける傷は実に大きい。

植民地支配をされた歴史を持つことで背負う傷は、奴隷支配された黒人や白人の虐殺されてきた歴史を持つネイティブアメリカンのように個人にも様々な形で屈折した心を負わしてしまう、そんな気がします。

国家の三要素は国家主権と領土と民だと言われていますが、ある民族が国家主権を所持しようとするのは正にこの自尊心のため。
それを犯されることは、時に命を取られること以上に受け入れがたいこととなります。

個人の自尊心、民族や国家の自尊心、このテーマについてもっと深く考えてみるべきではないのか、そう思いました。





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最終更新日  2017.01.04 08:39:39
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