今季を振り返る~その2~
「サイド攻撃」を主体とするヴァンフォーレ甲府。4-3-3システムに拘るのは「サイドで数的優位の状況を作る事」でした。その結果は、目に見える様に数値化して現れました。守備面に関しては、被シュート数はリーグ最小の370本。ヴァンフォーレと戦ったチーム関係者から、こんな話が聞けたそうです....「逆サイドが見えなかった」と言う....この話について安間監督は....「ボールを失う場所を決めておくんです。ここで取られても構わないと言う場所を共有するんです。ボールを失っても、うちは切り替えが早いから失ったエリアで奪い返せば良い。」と言うコメントを聞けました。サイドバックの一人が中盤のサポートに回り、最終ラインには3人を残して相手2トップをケア。中盤とトップは素早い切り替えで速攻を食い止める。終盤戦はゲームを見ていても、この形がハッキリ見えてました。しかし、攻撃面ではどうでしょうか?相変わらずボールを回し、シュートすら打たない攻撃面....今季、ヴァンフォーレと対戦するチームの多くは最終ラインと中盤を4人でゴール前を固める守備的な戦術をとってきた。人が多ければパスコースが消される....シュートが打てない....当選のお話です。そして、仕方なくボールを後ろへ下げ組み立てなおす....その繰り返しの末、凡ミスが生まれボールを取られてしまうパターンが多く見られたと思います。ある主力も「ボールを後ろで回してる間に、FWが降りてきて、ポジションを下げざる得ない事が多かった。前と後ろのギャップが生まれていた。」とコメントしました。シーズン序盤は、前田選手、ジョジマール選手、久野君、宇留野選手とトップのメンバーを頻繁に入れ替えてました。安間監督は「調子の良い選手を使う」と語ってましたが、裏を返せばコンスタントに結果を出した選手が居なかったとも思える気がします。メンバーが固定出来ず、更に凡ミスが加わり第1クール終了時の総得点は14試合で13得点....リーグワーストタイの数字でした。更に、開幕19試合のうち、1点差または引き分けゲームが17試合....しかし、終盤戦は「2人の助っ人」によって報われた気がします....